blue-orange-darkness

blue-orange-darkness

映画について

Amebaでブログを始めよう!

 

 

あまりに胸が痛い日が続くので観たくなった。(恋わずらい笑)。思えばこの作品、20代の頃に初めて観て、一時期大好きで何度も何度も繰り返し観た。ミシェル・ゴンドリーはケミカルブラザーズのPVで知っていたし、チャーリー・カウフマンの脚本やスパイク・ジョーンズ監督などが熱かった時代。

久しぶりに観て、こんな映像だったか、こんなシナリオだったかを改めて発見することが多く…。ずっとDVDを持っているのに長い事観ていなかった。なぜかな?胸が痛くなるような恋をしていなかったってことなのかしら。

 

個人的には、大好きなマーク・ラファロが重要な役柄で出演していたことに大変驚いてしまった。彼を好きになったのは「ゾディアック(2009)」からなんだが、その都度出演作はとりあえずチェック。(しかしさかのぼってまでチェックしてなかったのね。てへ。)昨年の「スポットライト(2015)」も作品が好きだしマーク好きだからブルーレイを買った。なんていうかここに、運命的なものを勝手に感じてしまう。いやはや怖い。思えば、私の好む映画には彼が出ていることが多いってことになる。

 

さて、お話の内容だが…。

やはり失恋したときなんかに観ると胸が締め付けられる作品。恋の終わりが辛すぎて、恋人との記憶を一切消した人々の物語。「わかるわかる…!」となってしまう。辛くて、涙が止まんなくて、毎日胸が痛くて、忘れられたらどんなにいいだろうかと思う。恋の終わりを経験したことがあればみんな必ず共感できる気がする。だけど素敵な記憶、幸せな気持ちにしてもらったことまで消すの?忘れちゃうの?

 

物語は、医者に記憶消去を依頼した主人公ジョエルが実際に記憶を消す施術を受けていく中で、「やめたい。この手術はキャンセルしたい。」と強く思い、夢(記憶)の中で元カノのクレメンタインと逃げ回る。要は、脳内の別の場所にクレメンタインを隠して、医師たちが消せないようにしようとするのだ。(この辺、医学的SF的っぽい説明をいっさい省くが)。実はクレメンタインのほうが先にジョエルの記憶を消去していて、忘れている。ジョエルはやっぱり消したくない思い出をたくさん思い出す。

 

ジョエルは自宅で夜寝ている間に施術を受けるのだが、記憶の中の必死の抵抗によりトラブルが発生して…そんな中で、実は記憶消去術を売りにしているドクターが、受付のメアリーと過去に不倫関係にあり、メアリーに頼まれて記憶を消していたことが判明する。この2人のエピソードも観ていて胸が苦しくなり切なかった。愛した人を忘れたくて(たぶん、苦しい恋だから忘れたくて)忘れたんだけど、思い出してしまうという展開。

 

そして、ジョエルとクレメンタインは互いの過去を消した後に再会する。

 

どんなに辛くて、消し去りたいくらいの気持ちでも、忘れるっていうのは…。

だって、ものすごい幸せな気持ちにしてもらったことも事実なんだもん。もう今死んでもいい、だとか、生きていて一番幸せな瞬間だ、とかそんな風に思ったことも事実なんだもん。あなたがいたから。あなたのおかげで。

そんな記憶や感情も忘れちゃうの?失った痛みに耐えられなくて、宝物みたいな瞬間も消すの?実際には映画みたいな記憶消去術は存在しないから、私たちは失った恋を忘れることができないし、胸の痛みも自然に消えるまで待つことしかできない。

ただ、なんべんも胸を痛めても、人はまた恋に落ちる。どんなに辛くても人を好きになる。これなにゆえか?恋をしたことがない人なんて絶対いないと思う。そのくらい、息をするとか眠るとかと同じくらい生理現象な気さえする。

 

この作品は、別れた恋人同士がどうやって失恋を乗り越えるかという話なのではなくて、どちらかというとなんだかんだと離れられない恋人同士がまたくっつくっていう過程を描いてる感じに近い。

だけど本当は、二度とくっつかない恋のほうが多いわけで。

ストーリーは、結局記憶を消しても同じ人を好きになるっていうところに運命的なロマンスを感じるのは確かだが、同じ人を好きにならない未来…てものを描いたらどんなふうになってただろうと思う。ただ悲しいだけのお話だったかな。

 

 

【エターナル・サンシャイン】

2005年公開

2004年|アメリカ|107分|カラー|5.1ch|Eternal Sunshine of Spotless Mind

≪キャスト≫

ジム・キャリー

ケイト・ウィンスレット

キルスティン・ダンスト

イライジャ・ウッド

マーク・ラファロ

トム・ウィルキンソン

≪スタッフ≫

監督 ミシェル・ゴンドリー

脚本 チャーリー・カウフマン

製作 スティーヴ・ゴリン アンソニー・ブレグマン

音楽 ジョン・ブライオン

 

一点の汚れもなき心の永遠の陽光

…思えばこの光が忘れられないから人はまた恋に落ちるのかも