毎年3月末に、東京・神保町の画廊で、仲間たちと
創作絵本を展示しています。
出版された絵本も並ぶけど、ダミーと呼ばれる
試作、下描き段階の手作り絵本が大半...いわば絵本の卵たち。
中には思わず抱きしめたくなるような、素敵な絵本もあり...
仲間の作品を読んで、努力が足りないなぁと反省する
わけです、毎年(笑)
以下、私の創作です。
「月光劇場」より、
「お月様を食べた話」
ある晩、お月様の招待を受けて、その屋敷を訪れた。「皆様ようこそ。今夜は存分に
お楽しみください」乾杯するグラスの音が響き、テーブルには次々と料理が運ばれた。
食後の珈琲が済んだ後、お月様の姿が見えないことに気が付いた。先程テーブルに
丸く盛られていたチィズケーキは、お月様だったのではないかという噂が囁かれた。
カチン、ギ・ギ・ギ・・・どこかで螺旋の解ける音がして、窓の外に機械仕掛けの月が、
するすると昇りはじめた。
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