May J.さん。昨日のソアレ公演、お疲れ様。

本当に、素晴らしかった。(^^♪

その熱演に、カーテンコールでの観客からの拍手も、一際大きかったですね。(^_-)-☆💖💖

あなたの演技の素晴らしさ。「America」も最高ですが、💃アニータの「A Boy Like That」に対して、マリアが「I Have a Love」で返していくあの場面。あれには、やっぱりジーンときますね。(T_T)

このシーンは、何度観ても泣けます。(T_T)・・って、自分は人前では泣いたことがないので、実際には涙は流しませんが、気持ちの上の話ね。(^_-)-☆　

トニーとマリアが愛し合っていたことを知った💃アニータが、「あいつは人殺し」。「殺せる奴に心は無いのにあんたは許すの。止めて－！！マリア止めてー！！」と、必死でマリアを止めようとする、「A Boy Like That」。

この時の、May J.さんの、愛する人の命を奪ったトニーに対する憎しみと、愛する人の妹マリアを守ろうとする気持ちが入り混じった、激しい感情表現と歌声の迫力と言ったら・・。

もう見事の一言しか有りません。(#^^#)😻💃💖🌹🌹🌹🌹🌹🌹🌹🌹🌹🌹🌹🌹

普段のMay J.さんしか観たことが無い人は、この迫力には度肝を抜かれるはず！！

「America」での、啖呵を切るような「マ－ンハッタン！！」の歌声を、聴いていてもね。(^_-)-☆

「America」の方は、根底に有るのは、底抜けの明るさと、たくましさ。

それに対して、「A Boy Like That」の方は、根底にあるのは、深い悲しみと激しい怒り、困惑と言った負の感情。同じように迫力があるとは言え、まるで次元が違う。

💃アニータの立場からすれば、恋人を失った悲しみのために打ちのめされていたところに、選りにも選って、その恋人の命を奪った憎きトニーと、愛する妹のような存在のマリアが愛し合っていたことを知ったのだから、そのショックたるや想像するに難くない。

普段は穏やかで優しい💃アニータが、あれほどの怒りと悲しみと困惑が入り混じった激しい感情を見せるのだから・・。

それに対して、マリアが「愛こそ全て　たとえ過ちでも」。「愛していたなら　分かるでしょ」と、必死に💃アニータに理解を求める「I Have a Love」。

このマリアの必死な思いが、怒りと悲しみに満ちていた💃アニータの心を動かしていく。

感情の表現が難しいこの場面での、May J.さんの迫真の演技には、いつも息をするのも忘れるくらいです。😻💃💖🌹✨✨

この時の💃アニータの複雑な感情の動きが、May J.さんの顔の表情の動きで、はっきりと分かる。

そこにいるのは、最早、May J.じゃない。悲しみに打ちのめされ傷付いた、💃アニータその人！！

あなたも兄を「愛していたなら」・・。この言葉で💃アニータは悟ったのだと思う。

愛すること。それは理性ではない。

愛は感情。たとえそれが過ちだと分かっていても、愛する気持ちは止められないのだと。

それは、💃アニータ自身がそうだから・・。

💃アニータは、美しく聡明で、冷静な判断力も兼ね備えている女性。

その💃アニータが愛したのは、Sharksを率いるギャングのボスのベルナルド。

恋人がギャングでは、いずれ命を落とすことにもなりかねない。そんなことは、最初から分かっていたはず。なのに、ベルナルドを愛してしまった。

「愛してはいけない人を愛してしまった」という点では、💃アニータも同じ。

だから、マリアの気持ちが痛いほど分かるのだ。愛が全て。理性も何も、愛の前には意味を成さないと・・。

「そうね。私もベルナルドを愛していたわ。」そう、つぶやくように言う💃アニータ。

この言葉の、何と慈愛に満ちていることか。

最愛の人を殺された、それすら、💃アニータは許そうとしているのだから・・。

💃アニータにとって、トニーは憎い相手であることは変わりない。

でもトニーは、妹のように思っているマリアの、大切な恋人でもある。

だから、💃アニータはトニーを許そうとしたのだと思う。

💃アニータにとってマリアは、自分が愛した人の大切な妹であり、自分にとっても妹のような存在。そのマリアのために、トニーを許そうとした。トニーへの憎しみを押さえ込んでまで・・。

それは、何故か？

それは、ベルナルドへの愛の証に他ならない。

💃アニータが生涯をかけて愛した人。それが、ベルナルド。

だから、そのベルナルドにとっての最も大切な存在であったマリアを愛し守ることで、ベルナルドへの変わらない愛を貫こうとしたのではないだろうか？

それにしても、💃アニータという女性は、何て心の美しい人なのだろう。

そして、何て情の深い人なのだろう。

あなたが演じる💃アニータの姿に、いつも、心は締め付けられるような、たまらないほどのいじらしさを感じてしまう。

しかも、💃アニータは、その後、大切な存在であるマリアのために、憎きトニーの元へ、マリアの伝言を伝える役目まで買って出てしまうのである。

その事が、結果的に悲劇を生むことになってしまうことも知らずに・・。(T_T)

マリアの伝言をトニーに届けるために、💃アニータが行ったドクの店。

だが、そこにいたのは、トニーでは無く、ジェッツのメンバー達だった。

彼らは、大事な仲間であるリフを、シャークスに殺され、今また、チノがトニーを狙っていると聴かされて、その怒りを、あろうことか、店を訪れた💃アニータに向けてしまう。

ジェッツに襲われ、すんでのところでドクに助けられた💃アニータだったが、その時に💃アニータがジェッツ達に言い放ったのは、意外な言葉だった。

「マリアが、チノに銃で撃たれて死んだ」のだと・・。

マリアに、「私が行くまで、ドクの店で待っていて」という、トニーへの伝言を頼まれていた💃アニータなのに、彼女は何故この時、嘘をついたのだろうか？

自分を辱めようとした、ジェッツへの怒りの気持ちからだろうか？

それも、無いとは言わないが、公平で聡明な女性である💃アニータが、ジェッツへの仕返しのためだけに、怒りに任せて嘘をつくだろうか？

理由は、別のところに有ると、自分は思う。

あの時、たとえどんな理由があるにせよ、ジェッツ達は、敵であるシャークスのボス、ベルナルドの女だというだけで、💃アニータを襲おうとした。

これまで、対立関係に有りながらも、ジェッツに対して公平な態度を見せていた💃アニータ。

でも、あの瞬間、💃アニータは悟ったのだ。

ジェッツのメンバー達が持つ、若者特有の危うさを・・。

そして、一瞬で暴徒に化してしまう、彼らの持つ狂気を・・。

だから、彼女は言い放ったのだ。

「ベルナルドの言う通りだった」・・と。

そして、思ったに違いない。

こんな人達に、大事なマリアを渡すわけにはいかないと！！

だから、💃アニータは、「マリアが死んだ」と嘘をついたのだ。

トニーに、マリアのことを諦めさせるために。

そして、愛するマリアを、彼らから守るために・・。

でも、その思いが、ボタンの掛け違いのように狂いだしていた、悲劇的な運命の、幕切れの合図となってしまった。

この嘘で、マリアが殺されたと思い込んだトニーは、自暴自棄になり、チノに向けて自分を殺すようにと叫び、彷徨い歩く。

だが、マリアは死んでいなかった。トニーの目の前に、突然、姿を現したマリア。

マリアに気付いたトニーが、慌てて駆け寄ろうとした、次の瞬間！！

彼女の目の前で、トニーはチノに撃ち殺されてしまう。

悲しすぎる結末です。悲劇としか言いようがない。 (T_T)

でも、その表向きの悲劇より、もっと悲しい救いようのない悲劇を、自分はこの物語に感じる。

その悲劇とは、💃アニータを襲った悲劇！！

確かにマリアは、愛するトニーを失ったかも知れない。

だが、それは💃アニータも同じ。

彼女も、最愛のベルナルドを失ってしまった。

しかも、その悲しみも癒えぬまま、ジェッツに辱めを受け、挙げ句の果てに、マリアの為に吐いた嘘が元で、結果的にトニーを死に追いやってしまう。

この後、💃アニータがどうなったのかと思いを馳せると、その運命の残酷さに、心が張り裂けそうになる。

夢と希望を持ち、自由の国アメリカへやって来た💃アニータ。

しかし、現実のアメリカは、そんな夢の国では無かった。

辛い仕事に、低い賃金。

そして、何よりも辛いのは、自分達プエルトリコの移民に対する、偏見や差別！！

だが、そんな中にあっても、弱音を吐かず、前向きに毎日踏ん張って生きてきた💃アニータ。

美人で聡明。公平で心根も優しい。ウィットに富み、度胸も有る。

これほどの、魅力に富んだ女性は、そうはいない。ジャークスのベルナルドが夢中になるのも、無理からぬところだろう。

だが、その💃アニータに訪れた運命は、残酷すぎるもの。

愛するベルナルドを失い、その愛する人の大切な妹を守れなかったのだから。

しかも、マリアを不幸に陥れた運命の、その引き金を引いたのは、他ならぬ自分。

マリアを守りたいが一心で、咄嗟についた嘘。

それが、マリアを悲しみのどん底に突き落とすことになってしまっただなんて、何て、皮肉な運命なんだろう。

情愛の深い💃アニータのこと。

マリアのことを思っての行動だったにも拘わらず、💃アニータは一生、嘘を吐いてしまった自分のことを許せないだろう。

第一、マリアにどう接していけるだろう？

マリアを一番慰めるべき存在である自分が、トニーを死に追いやったきっかけとなってしまったのだから。

勿論、マリアは許してくれるかもしれない。

だが、自分の心の中に背負ってしまった十字架は、一生、彼女を苦しめる。

マリアを観る度、自分の罪の重さに、苛まれるに違いない。情愛深い人だけに、その苦しみたるや、想像を絶する。

💃アニータに残されているのは、地獄より辛い人生なのでは無いだろうか？

情愛深い💃アニータは、おそらく、ベルナルドへの愛から、一生、誰とも結婚しないのではないかと思う。

そして、愛する人を失った悲しみを抱えたまま、孤独の中で、自らが犯した罪の重さに堪えながら、地獄のような人生を送っていくに違いない。

May J.さん。ラジオ番組「Have Dreams！」の中で、自身が演じた💃アニータについて、次のように言っていましたね。

「アメリカに渡った時、💃アニータには夢や希望があった。それなのに、彼女のせいではないのに、💃アニータは全てを失ってしまった」・・と。

自分もそう思います。💃アニータが失ったのは、恋人や夢や希望だけじゃない。

彼女は、あの瞬間、人生そのものを失ってしまったのだと・・。

上演されている部分には、現れてこない、💃アニータの悲しみ。その後の悲劇。

それまでも、May J.さんの💃アニータは、私の心に鮮明に描いてくれました。

本当に、見事な演技でした。あなたのファンでいることを、心から誇りに思います。💃💖🌹✨✨

残りも少なくなってきたWSS2。

あなたの全力の💃アニータを、その一瞬一瞬さえ逃さずに、自分も全力で感じさせてもらいます。

最高の💃アニータを有難う。May J.さん。(^_-)-☆❤️❤️

【 アニータ考 ～WSS最大の悲劇～ 】

【アニータ考～WSS最大の悲劇～】