神様はバリにいる。 | 何処にも売っていない、藍染め作品集。

今年の外仕事は、本当に暑かった。今もそうだが、もうクーラーの無い所では生きて行けない。そんな中、日々酷暑の中で働く職人さん達に敬意を払い、藍染職人にっきを書いている。どんなに技術が優れている職人さんでも、義理人情が無くては、もはやこの暑さは乗り切れないだろう。自分の為だけに働いていたら、精神がもたいない。この先、伝統工芸はどうなるのだろうと思う。

 

そんな中、年一回のバリ島旅行がブルーハンズの生き甲斐となっている。今年も梅雨時期に飛行機の予約を始め、宿の予約を完了し、後は仕事を乗り切るのみと日々仕事。すると、バリ島の隣のロンボク島でマグニチュード7の地震が数回起きた。今年は、去年諦めたギリ島へも行こうとした矢先の出来事だった。船と宿の予約もした所だったのに、島の宿の人とは連絡が取れなくなってしまい、またギリ島へ行くのは諦めた。

 

去年はアグン山の噴火が帰国後に起こった。今年は行く前に地震が発生した。温暖化の影響か高波も発生していた。地球で暮らしている僕たちのリンクは少しだけ異なってきている。美しい海辺の生活は、避難生活に一遍してしまった。自然の恵みに日々感謝しているバリ人たちに、自然災害が訪れる。良い時も悪い時も、自然と共に生きて行く。まとめてしまえばそんな感じだろうか。

 

日々仕事をしている日本人、僕たちは何処へ向かっているのだろうか。と思う時がある。仕事を辞めたら、海辺で生活したいと思いながらも、pcやタブレットを眺めて暮らしている。バリ島の人達も、仕事なんてしないで、日陰に腰掛け、携帯を眺めている人が一杯いた。でも、何かが違うんだ。別に焦っていない。これでいいのかなんて考えている空気がない。それが南国か。

 

神様はバリ島にいる。をアマゾンで見たら、成功を引き寄せるアニキのオキテ本を買ってしまった。バリ島で成功した日本だ。映画にもなり、本にもなる、多くの人がその思想に共鳴している。人との繋がりが何よりも大切だ。人そのものが財産だ、と。豊かになったように錯覚する日本人の心の奥に、忘れてしまっている何かを感じさせてくれる。

 

私の神様は、藍染の中にいるのだろうか。

 

 

 

BLUE HANDS