藍染め仕事は、時にお天道様とのお仕事。自然に乾かしてくれる太陽は、何よりの宝物なのですが、これからの季節は、暑さとの戦いで、その前に雨との冷戦で、反物を外で作業するのは一人じゃ出来ない事ばかりで、秋まで休みは日曜のみで、ああ、月曜日。たまには、酎ハイを片手に、誰にも話さない職人の愚痴を、垂れ流させて欲しい。
そして、藍染作家のはじっ子で、何処にもない作品を考えながら、作った物が、お店の中で日々焼けて色褪せるという無情。あんなに可愛がって染めたのに、白熱灯にさらされるとあっという間に色が飛んでいく。売れる物と残るもの。そして、返品。なかなか現実は厳しい。
そんな子供達に、新たな柄を付けて染めてみたら、これが意外といい。過去の思い出と未来への希望がミックスして、新たな味を出して来た。藍は、染め重ねで、味がまた深まる。作り手の想いが、誰かの手元へ届けばいいな、と新たな希望に胸が踊る。
一つの事をずーっと続けるには、その時その時で、色んな流れに合わせながらも、消えそうになる芯だけに火を灯し続ける努力が必要で、時に、色んな人に色んな事を言われたり、何が作りたいのか分らなくなったり、人の助言が聞けなかったり、聴こうと思ったり。ただ楽しいというのは、最初のほんの一瞬のような出来事で。
そんなこんなで、アミューズミュージアムでのブルーハンズコーナーが、少しづつリニューアルされていきます。それは、新しいデザインで染め直された、過去のアイテム達と、そこから派生する新作の登場。
さて、さて、私の未来はどうなるのか。
答えは、きっと売れ残った子供達が教えてくれるのかもしれない。
4階のオープンアトリエでは、その制作過程がご覧頂けますので、
お近くにお越しの際は、ぜひ、どうぞ。
作業日には、宜しければ色々ご説明させて頂きます。
次回は6/25日に染め作業を行います。
BLUE HANDS