服作りに正解はないが、仕組みやメカニズムは存在します。

 

服作りには、常に「二つで一つ」という不可分な関係があります。

 

例えば、衿と衿ぐりは、「二つで一つ」の不可分な関係になっています。

 

衿も衿ぐりも、単独で存在するものではなく、衿があってはじめて衿ぐりがあります。

 

欲しいのは美しい衿であって、衿グリではありません。初めに衿ありきです。

 

衿が変われば、衿グリも同時に変わらなければなりません。

 

一方が決まれば必然的にもう一方も決まる。別々に考えても意味がないのです。

 

同様に、袖とアームホールも「二つで一つ」という不可分な関係があります。

 

アームホールもまた、袖が決めます。先に袖ありきです。アームホールは結果に過ぎない。

 

袖付きの状態は、身頃の脇面の状態で決まってしまうため、アームホールの面はフラットでなければなりません。

 

運動機能のために前振りの袖にすると、それに応じてアームホールの頂点は後ろ側に、脇下点は前側に回転します。

 

アームホールと袖は切り離して考えるべきではないのです。

 

もう一例で、肩幅と袖山にも、「二つで一つ」の不可分な関係があります。

 

袖山の高さは、肩幅によって変わります。

 

肩幅が広くなるほど袖山は低くなり、 肩幅が狭くなるほど袖山は高くなります。

 

肩幅の一部は袖であり、袖の一部は肩幅でもあるのです。

 

なので、機能性のある美しい袖を付けるには、肩幅と袖山の両方でどのように配分するかを決めなくてはなりません。

 

仕組みやメカニズムから考えると、ルールとか原則みたいなものを無視することは出来ませんね。

 

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