こんにちは!
いよいよ明日は、市内教員学力テスト2018年が開催されます。
教員の算数知識向上のために、去年から行ってきたこの教員テスト。
今回ので4回目となります。
去年の活動を通して、この教員テストはこの市に大きなインパクトを与えたものでもあって、「やりたくない!」と反対意見もありましたが、この市の算数教育の向上を心から願っている方々は、この活動はとても意義深いものであるという声をたくさん聴きました。
自分自身も、教員の学力不足が算数教育の向上の妨げになっていることは明らかなので、この活動はとても意味があるものだと思っています。
しかし、最終的にはこの活動を続けていくかどうかも、ここの現地の人の判断に任せようと今年は思っていました。
カウンターパートの意見では、やはり続けていきたいと。
そして、新しい教育学区長からもOKが。
今年から始動している算数委員会のメンバーもやる方向で意見を出してくれた。
ということで、1月からこの教員テストは今年も実施していく方向で動いてきました。
しかし、去年とはいくつか変更点が。
変更点①
年間3回の実施から2回の実施へ
去年は、実験的に3回のテストを行いました。
年度初めと終わりの2回は、全員参加で、半ばの1回は自主性で。
どれも自分が採点、データ処理してきましたが、年の半ばで私がいなくなる今年は、よりシンプルにということで、年度初めと終わりの2回にしました。
変更点②
出題内容は、高学年の問題のみから全学年より均等に出題
さすがに、「1+4=?」なんて問題は出しても意味がないと思い、去年は明らかに欠けているであろう高学年の算数知識について出題しました。
しかし、これだと低学年をいつも持っている先生は「これは、高学年の内容だから関係ない」といってきたり、平等でないと言われたりしました。
自分自身も、低学年の内容について全く触れていないことに関しては、少し疑問があって、カウンターパートと相談して、低学年用と高学年用のテストを分けてつくりました。
つまり、高学年をもつ先生は、高学年のテストを、低学年のテストをもつ先生は、低学年のものをうけるという計画です。
ちなみに、低学年からの出題内容は、その大半が算数教授に関する知識や教材の正しい使い方について問うものにしました。
しか~し、この計画を委員会の会議で提案したら、
「どの教員も全学年の内容を勉強するべき。テストは、同じにして全学年から出題した方がいい。」
と。
はい、ごもっとも!!
ってことで、結局前学年の内容をミックスさせて、低学年20点、高学年20点の点数配分にしたものをつくりました。
低学年の範囲では、答えだけではなく「ひっ算の書き方」が教科書に沿って書くことができているかも採点することにしました。
(現在、とても自由が利きすぎていて、子どももうまくひっ算が使えていないので)
そのために、事前に教科書にはどのような手順でひっ算を扱うように書いてあるかを、実際に問題を解いて説明するというビデオをつくりました。
そのビデオはこちら↓
このビデオなんですが、とても急いで作ったんで、いろいろ突っ込みどころ満載!笑
まず、背景の雑音・・・・。
鳥の鳴き声、子どもの遊ぶ声わらえるくらい聞こえます。
さらに、私の説明ですがこれ100回くらいとっていて、うまく言ったやつを切ってつなげてを繰り返しているので、音質の違和感!!
まぁ、これもいい思い出。
変更点③
幼稚園の先生も受験
「去年は、今日学校の教員だけだったけれど、今年は幼稚園の先生も受けさせたい。」
と委員会メンバー一人の声。
個人的に、私は幼稚園の先生は私たちが扱っている教科書を教える機会はないので、別に必要はないと思ったのですが、やって損はないという学区長の声もあって、結局試験的に幼稚園の先生もやることになりました。
早速、幼稚園の先生から「やりたくない!」と文句出てましたが、まぁ、どうなるか見てみましょう。
変更点④
かけ算のマス計算のパートを追加
高学年の問題は、かけ算ができなければ到底扱えない内容ですが、大きな問題の一つは子どもがかけ算を覚えていないこと。
その元をたどると、そもそも先生方がかけ算を覚えていない。
かけ算の暗記は、小学校の算数では必須!
その意識を植え付けるという狙いもかねて、今回はかけ算の暗記レベルを問うこの内容を追加。
各段のかけ算がすべて正解で1点。0~9の段をランダムで並べ、マス計算で出題し、合計10点。
変更点⑤
試験時間を90分から60分へ
去年の試験時間は、90分でした。
しかし、1時間をすぎると多くの人の集中がきれ、しゃべりだす、カンニングしだす、収拾がつかなくなるという事態が発生。
今年は、問題数も減らし、1時間で終わる内容にしました。
変更点⑥
試験監督は算数委員会のメンバーが担う
去年とにかく困ったことは、受験者のカンニング。
なんでもコピーの文化をもつ、グアテマラの教育。
教員だろうと簡単にカンニングします。笑
どれだけ注意しても、隣の人の答えを見る、ケータイを使う、カンニングペーパーみる・・・
と、きりがなかった・・・・。
それもこれも、かなりの大人数を私とカウンターパートともう一人か二人という少人数で見てきたので、どうしても見切れませんでした。
そこを改善するには、どうしてももっと試験監督する人が必要。
ということで、委員会メンバーは前日にテストを受け、当日は試験監督役をするということにしました。
で、前日である今日、委員会メンバー全員が一足早く、今年の教員テストを受けました。
自分の勤務時間外の時間で、わざわざ試験を受けに来たメンバーたち。
こういうことは、やっぱり思いをもっている人たちしかできません。
こういうメンバーと働けることはとてもありがたい。
試験後、「ここの答えはなんなの?」とみんなで討議しているところ。
実際にやってもらい、
・1時間で十分やれる内容であること
・低学年の内容でも、かなりの人が理解できていないところがあること
・高学年の内容で、まだまだ先生たちにとって未知の単元があるということ
そんな点も発見できました。
実際に受けてもらって、
「やっぱり、これは大事ことだね。自分がどこが分かっていないか、わかるし、他の先生もちゃんと全学年の内容を知る機会になるから。」
という意見ももらいました。
自分自身も、去年のテストよりも意義深いものになっているという自負があります。
というのも、出題内容は去年の授業観察など自分の経験を通して、どこで先生たちがつまずいているのか、理解できていないのか、把握した上で、「ここは押さえておいてほしい!」という願いを込めて試験内容を考えたからです。
つまり、このテストの内容をここの先生が理解できるようになれば、今使っている教科書の内容の理解がググっと高まることは間違いない。
そのため、去年より先生方にとって意味のある試験になるはず。
と~~は、いいつつも、
毎回試験前日は、ドキドキします。
なぜなら、何かやろうとするときには必ず毎回、対立者がいるからです。
実際に、去年は一校の学校の先生は全員、完全に試験拒否。
そして、今年もこの学校以外にも「やりたくない!」とクレームが出ているという情報が耳に入ってきました。
なので、明日本当に先生たちはやってくるのだろうか??
時間通りに、計画通りに、ことは進むのだろうか??
毎回、不安は必ずあります。
でも、今日道端で会った先生は、
「明日に備えて、今日全学年復習する!」
といって、全学年の教科書を入れたかばんを見せてれました。
みんないやいやながらもテストとなると、できるだけのことを尽くしたい!という思いから、普段はやらない自主勉強を行っている先生もたくさんいるようです。
さ、明日に向けて準備は整いました!
どんな一日になるかな?
やっぱりドキドキ。
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