久々に刺繍の先生のところにいこっかな~と思っていたところ、これまた急に
「今日の夜8時にバスケコート集合!」
と、お呼びがかかった。
とにかくいつも急なグアテマラ人。
夜に元気なグアテマラ人。
基本みんな予定がないから、そんな急でも、夜でも集まるグアテマラ人。
しかし、今宵はいつもとかなり違ったぜ。
なぜか?
メンバーにアメリカ人という起爆剤が2名いたから。
まず、グアテマラ人のスタイルって、とにかくボールをもったらシュート!なんですね。
人がいようがいまいが、つっこっむ!
そこに一ミリの恐れもなく、つっこむ!
このアグレッシブさは、個人的にかなり尊敬している。
しかし、どうもポジションとかディフェンスの戦略とか、パスをつなぐとか、そういったバスケの戦い方っていうのは、存在しないのか、彼女たちのバスケと、私のバスケには結構違いがあって、やりにくさもありました。
でも、まぁ、これがグアテマラスタイルね。
と、私から何か言うこともなく、彼女たちのスタイルに合わせて、とりあえず、プレイするというのが、いままでの私のグアテマラでのバスケ経験でした。
しかし、アメリカ人の女の子は、違った。
2名のうちの1名は、バスケット経験者である程度の知識をもっている子。
で、さすがアメリカン人。
思ったことは、我慢せず、ずばずば言う。
「これ、おかしくね?」
ということをどんどん伝えていく。
以下、経験あるアメリカ人ちゃんをAとします。
例えば、背が一番大きい子が、上でプレイさせようとしていたとき、
A「いやぁ、普通背が大きい子は下でプレイするものよ。そのほうが、リバウンドも取れるし、効果的。」
と。
私(うん、普通はそうですよね。)心の声。
グアテマラ人(なんで?いろいろやってみればいいじゃん。なんでもいいじゃん。)的な空気。
いつもどおり、練習に狙いもなくとりあえずワイワイ4対4か何かをかっていたとき、
A「そもそも、このチームのディフェンスは、なにでいくの?マンツーマン?ゾーン?チームで一つ守り方を決めないと。今、なんかミックスされていてわけわかんない。」
私(ごもっともです!)
グアテマラ人(ほう。そういうの必要なん?)的なオーラ。
で、ゾーンを練習することに。
私(練習に目的をもってやるとか、はじめて!)と驚きの心の声。
で、ゾーン練習やったはいいものの、5人のディフェンスに対して、2人のオフェンスでプレイしていたところ・・・
A「ってか、5対2とか、おかしくない?せめて、4対3の方が練習になると思うんだけど。」
私(まぁ、そうですよね。)心の中で、うなずく。
グアテマラ人(そうかね?)的な反応。
A「あのさ、リバウドっていつもどうやってとっているの?リバウンドとるにも、とり方ってもんがあるんだけど。」
私(お~~!スクリーンアウトの話きた!ぜったい誰も知らないよ。)
グアテマラ人(なんだそれ?)的な顔。
そんなこんなで、グアテマラのバスケットコートで、一度も見たことがなかった、
「話し合い」
という光景をお目にかかりました。
相手が誰であろうと、自分が思ったことをまっすぐ伝えるアメリカン人。
いろいろ細かいことは考えず、とにかくボールに触っていればうまくなるんじゃね?的な楽天主義のグアテマラ人。
いろいろ思うことはあっても、とりあえず相手に合わせてきた日本人。
バスケひとつで、こんなにも国民性がでるんですねぇ。
いやぁ、おもしろい。
実に、おもしろい。
そして、いろいろ思うことはあっても、いままで一切グアテマラ人のやり方を変えようなんて思わなかった自分自身も、これまたザ・日本人だということに気づいた。
いやぁ、人間っておもしろいですねぇ。
帰り道にAちゃんと二人になって、少し話していました。
Aちゃんもボランティアとしてここに来ていて、任期である1年の半分が終わったころ。
最近は、ここサンティアゴにいるのにちょっと退屈を感じ始めていると教えてくれました。
A「サキは、ここが好き?」
私「うん、大好きだよ!」
A「そっか。だけど、ここには何もないじゃん?たいしてやることもなくって、ちょっと私には退屈。」
私の住んでいるところには、外国人ボランティアが結構iいるんです。
アメリカ人の子とかは、多くが1年の任期で来るんですが、半年ごろ過ぎると、「もう退屈。」と言っている人も今までに結構いました。
でも、私はもう1年7か月いるけれど、まったく飽きがきません。
いや、むしろどんどん楽しくなっている。
逆に、これだけいるから、ここでクラス良さが見えてきているのかもしれないな。
一年前のブログみると、けっこうここでの異文化に頭抱えていたみたいだし。
しかし、最近の私は、毎日本当に楽しい!
大した事やっていないんだけれど、ゆっくりながれる時間の中で、山と湖の自然を愛でてさ、
朝にはさわやかな朝日を、
昼には、まぶしい太陽を
夜には、きらきらの星空を、
それを目で、肌で、心で感じるだけで、なんか幸せで。
たしかに、先進国にあるような娯楽はない。
でも、なにもないからこそ、手に入るものがあって、私はそれがあるここが大好きなんだなぁ。
いろんな生き方があるし、
いろんな考え方、
いろんな形の幸せがあるんだよね。
どれも、いいんじゃないですか?
自分の心で「これがいい!」ってものさえわかっていればさ。
あ~、おもしろい夜だった。