今日は、久々に心が折れました。
JICAが大金をはたいて、印刷してくれた指導書。
もともとは、現在指導書が足りていない学校へ配布して、自己管理してもらおうと思っていたのですが、現状をより知っていく中で、今の学校組織では物品の管理体制が整っていなく、渡してもまたすぐに無くして同じことが繰り返されると判断したので、「貸出」という体制でお渡しすることにカウンターパートと決めました。
そして、無くした場合は罰金を払っていただくというシステムにし、先生方に大切に使ってもらえるようにしように気を付けていただこうと思いました。
しかし、先生方は
「え、罰金あるの?それならやめておく。」
と。
お、お~、
そう来たか!
もうグアテマラにきて、7か月。
たいていことは分かってきたと思っていたけれど、まだまだ分かっていなかった。
今まで、「指導書がない。指導書がないと授業ができない。」とさんざん言われて、なんとかJICAに工面してもらってやっと手に入れた指導書。
それなのに、「罰金は、はらいたくない。だからかりない。」と、言われるなんて、まったく予想外だった。
はじめから、無くす前提だなんて…。自分の感覚と、ここの人との感覚の差を再度思い知った。
せっかく手に入れた指導書なのに、使ってもらえないなら意味がない。
今のやり方では、せっかくの援助も無駄になってしまう…。
だからといって、そのままホイってわたして、すぐに無くされてもまた元通り…。
むずかしいなぁ…。
また、パイロット校の授業観察から見える学習環境がまったく整っていない無秩序空間、研修会で先生方は毎回「~だから~できない」という同じ言い訳を何度も私にぶつけてくるという繰り返し…。
確かに、ここの現場は日本とは違う現実があって、私の言っていることは夢物語に聞こえるのかもしれない。
でも難しい環境の中にでも、自分たちがやれることにフォーカスしてほしい。
不平不満からはなにも生まれないんだから。
私の目には、もっともっと先生たちにやれることはあると思う。
しかし、ここで私が先生たちにそんなことをガンガン言っても、聞いてもらえないし、そこでイライラしても何も生まれない。
だから、ぐっとこらえて、もう聞き飽きた同じ不満をふんふんと聞いている。
内心イラッと思っている感情がにじみ出ないように言葉を選びながら、私自身が感じることを伝える。
先生たちと話をしていて、
「忍耐」
という二文字が頭に浮かんだ。
変わろうとしない人たちに、新たなことを伝えていくことはおせっかいなのだろうか。
そんなこんなで今日は、目の前の現実、先生たちとの感覚のずれにちょっと心が折れた。
学校環境、子どもの学力や学習態度など、現実にしっかりと目を向けてしまうと、正直「厳しいなぁ」という思いしか出てこない。
私、ここで何ができるんだろう…。
結局、なにもできないんじゃないかなって。
一瞬、この現実から逃げてしまいたいとも思ってしまった。
でも、それと同時に思うのです。
いやぁ、人間が磨かれますわぁ、と。
こうやって心が折れたときだからこそ、自分の世界のパラダイムシフトが起こるわけで、世界の見方を変えなければいけない機会が与えられるからです。
きっと、私はまだまだこっちの人たちのことわかっていないんだな。
もっと、やり方を工夫してアプローチしていかなければいけないんだな。
もっと、柔軟な思考でこの現実をとらえていかなければならないんだなって。
ほんっと、磨かれるわぁ。
午後は、本当は家でやることが山積みだったのですが、もう何もやる気になんなくって、
「いったん、休憩!」
って言って、YouTubeでドラマを見だした。
たまたま昨夜、教材作っているときにひょっこり出てきた
「1リットルの涙」(沢尻エリカ主演の)
の続きを見ることに。
いやぁ、毎エピソード、号泣。
泣いて泣いて泣きまくった。
だから、今、目が痛いっす。
しかし、泣きまくってちょっとすっきりしたのか、
「命」ってことをもう一度深く考えさせられたのか、
なんか今は、少し気持ちがまた前を向いています。
転んでも、立ち上がればいいのよね。
これからも転がりまくりそうですが、そのたびに起き上がって、自分の命に弾力性をつけていきたいと思います。
昨日、このサンティアゴアティトランに新たにいらっしゃった2人のJICAボランティアの方にお会いしました!
これからは同じ町に日本人がいる!
きっとこれからたくさんお世話になるので、このお二人ともいいこと、苦しいこと一緒にわけあっていけたらいいなと思います。