お久しぶりです
ついさっき飼い犬チャコが死にました
この間から調子が悪くて
私が絵を描くための資料として彼女の写真を撮ってから
その後から急にみるみる弱っていって
病院に連れて行ったらガンでした
手術は不要だと言われました
もうそれからは呼吸も苦しいのか、寝ている時も肩で息するようになり
自分で椅子に上がることも、ついには寝ることも苦しいようで
すでに見ているこっちが痛々しいほどでした
急な話でした
兄が子供を連れて帰ってきてしばらくして急に苦しそうにしました
息もいつもより荒く、小さな悲鳴をあげてるのかと思いました
それからゲージから出たがっているのかと思って兄が抱いて椅子に座らせたら
もう今までにないくらい苦しそうで
息もまともにできないみたいで体も重いみたいで
兄が首を支えていたら、力が無くなったようにぐったり首がずるずる落ちてきて
それでもやっぱり苦しそうで
時々首をあげてはずっと母や兄にすがっていました
いつの間にかもともと出目だった目をさらに引ん剥いて
生きようともがいていました
生きたがってたと思います
私は何もできなくて、ただその目を見つめてて、時々名前を呼んでみることしかできる気がしなくて
もうその調子でしばらくして、どんどん心臓も変になっていって
どこも見ていない目がゆっくりぐるりと動いて
兄曰く、心臓が止まりました
止まったと聞いても信じられませんよ
まだ口が苦しそうに息してるみたいにがくがく動いてたんですよ
兄曰く、ただの痙攣だそうで
そこから何回かチャコって呼んでみたけど当然何も起りませんでした
父は飲み会でいなくて、母が泣きながら電話しました
甥も私たちの様子に気づいて寄ってきました
兄も泣いていました「チャコちゃん死んじゃったよ」って甥に教えてました
私は泣く権利もないのに、泣いてしまいました
止まりませんでした
チャコとの思い出なんて、他の皆と比べたらなんにもないのに、ないのがむしろ虚しくて
病気と知ってもっとこの子を見よう、もっとこの子と対等でいよう
そう思った時には死んでしまっていました
私は抑えられないまま母が持ってきたダンボールにガムテープを貼って箱を作りました
チャコが生きるのを手伝えなかったくせに、死を受け入れる準備だけはできたのです
わけわかんないですよ
最初っから最後までずっと一緒にいた母や一緒に寝ていた兄は飼い主だったけど
私はその間ずっと飼い主じゃなかったんです
この子が家に来る前から会いに行って、小さいときも彼女を怖がりながらも抱くというより持って見て
怖さや照れくささとかどうしようもないような気持ちで迎えて
誰からも愛された彼女に嫉妬することもあって
今思えば叱ってばかりで、抱き方も知らないままで、
私何やってたんだろうって
私の妹なのに、私は姉なのに何をしてたんだろうって
思えば彼女がうちに来てから、10年近くたってました
寿命のわりに短いですが、それでも長い時間です
そんなに一緒にいたはずなのに
一番彼女を見つめたのは、触れたのは、撫でてる時間は、名前を呼んだ回数は
今日が一番多かった
死んでしまった後の方が、残りの約10年分よりも多かった気がします
彼女は今、箱の中でバスタオルを布団のように掛けられ、いつも寝ていたように半開きの目で横になってます
いつも私が彼女を置いて階段に上がるとき、目を見開いて私が上がるまで見つめていたのに
もう動かない
もう明日の朝、清掃課の業者の方に連絡して引き取ってもらうそうです
もう明日からはいないんだそうです
まだ、確かに死んで泣いてだんだんと冷めていくチャコに触れたのに、信じられません
たびたびこういう記事が多くなってしまい、申し訳ありません
でも、こうすることで、私の整理がつくんです
高文祭の絵には、まだ元気だった頃の最後のチャコの姿があります
冗談めかして話していましたが、本当にあれが遺影となってしまったようです
もう一度、写真を撮っておけばよかった
でもやっぱりそれよりもっと前から、たくさん彼女を撮っておくべきだった
たくさん話しかけるべきだった、撫でてやるべきだった、見つめるべきだった
私はチャコの姉であり、飼い主であるべきだった