ある俳優のお父さんが、交通事故で亡くなったのは、
彼が3歳の時だった。
その時、彼のお母さんは云った。
「お父さんが亡くなったのは、運命だったのよ!!」
そう云って、息子が加害者を恨んだり、憎んだりしないようにしたのだった。
息子が人を憎めば、将来ろくなことはないだろう!!という見事なまでの配慮であった。
そのおかげで、彼は誰も恨むことなくスクスクと育ち、後に俳優として大成してゆくのである。
人が亡くなるのは、天が決めるものだ!!
生まれた時から、死ぬ歳はすでに決まっている(そういうシナリオになっている)。
彼のお父さんは37歳の若さで亡くなったのだが、
たとえ交通事故に遭わなかったとしても、何かの病気で突然死していたのかもしれない。
あるいは災害に巻き込まれて死んでしまったのかもしれないし、
何かの事件の被害者となって死んでいたのかもしれない。
死ぬためのシナリオは、いくらでもある。
だから、天が決めたシナリオの年齢までは、一日一日、今日も無事に生きられたことに
感謝して生きてゆきたい!!
ボクらは、そんな風にして何百回も、あるいは何千回も生まれ、
そして死んできた(この10万年以上もの間に!!)。
誰しもが、死の経験値をたくさん持っているのだ!!
