エヌビディア、世界初の時価総額「5兆ドル」超え AIブームで天井知らず

 

 

 

 

Forbes JAPAN
 
 
 

 

 

 

 

米半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアンCEO(FotoField / Shutterstock.com)

 

 

 

米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)の時価総額が、29日に世界で初めて5兆ドル(約760兆円。1ドル=152円換算)の大台を超えた。人工知能(AI)ブームを背景に、同社の株価は過去10年間で飛躍的に上昇しており、史上初の5兆ドル企業というステータスを獲得した。 エヌビディアの株価は米株式市場の取引開始時に前日終値比3.4%上昇して207.85ドルとなり、時価総額は約4兆8900億ドル(約743.3兆円)から5兆600億ドル(約769.1兆円)へと押し上げられた。 エヌビディアは依然として世界最大の企業であり、マイクロソフト(4兆ドル[約608兆円])や28日に初めて4兆ドルを超えたアップル(米国掲載時3.9兆ドル[約592.8兆円])、グーグルの親会社のアルファベット(3.2兆ドル[約486.4兆円])、アマゾン(2.4兆ドル[約364.8兆円])、メタ(1.8兆ドル[約273.6兆円])を上回っている。

 

 

 

 ■過去10年における同社株価の上昇幅は4万4000%超 過去10年におけるエヌビディアの株価の上昇幅は4万4000%を超えている。同期間の上昇幅で見ると、ナスダック(420%)やS&P500(263%)を大幅に上回っている。2015年2月、株価が最安値0.47ドル(約71円)を記録した際にエヌビディアに1000ドル(約15万円)を投資していた場合、現在の価値は44万1000ドル(約6703万円)だ。 エヌビディアの時価総額は、ドイツの昨年の国内総生産(GDP)4.6兆ドル(約699.2兆円)を上回る。GDPランキングでドイツは世界第3位で、1位の米国(29.1兆ドル[約4423.2兆円])と2位の中国(18兆ドル[約2736兆円])に大きく引き離されている。

 

 

 

 

 ■主要顧客はOpenAI、テスラ、xAI、メタ、アマゾン、オラクルなど 2015年の時価総額が100億ドル(約1.5兆円)強だったエヌビディアは、AI搭載のハードウェアとソフトウェアに対する需要が急増したことで、瞬く間に世界で最も時価総額の大きな企業となった。同社の主な顧客にはOpenAI、イーロン・マスクのテスラとxAI、メタ、アマゾン、オラクルが含まれる。オラクルの株価もエヌビディアと同様に上昇しており、これに伴って純資産が増えた同社のラリー・エリソン会長は一時マスクを抜いて世界一の富豪となった。 

 

 

 

 

■AIチップの受注総額が約76兆円に達する見込み、ノキアに約1520億円出資 今回のエヌビディアの株価の急騰は、同社のジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)の発表に続くものだ。

 

発表によると、

同社のAIチップの受注総額が5000億ドル(約76兆円)に達する見込みだという。

 

 

また、米政府向けにスーパーコンピューター7台を構築する。

 

加えて、同社は28日、フィンランドの通信機器大手ノキアに10億ドル(約1520億円)を出資し、次世代の6G技術開発で提携すると発表した。

 

 

 ●フアンの純資産は推定約26.5兆円 

エヌビディアの株式の約3%を保有するフアンの

純資産は推定1744億ドル(約26.5兆円)で、

世界富豪ランキングで第8位だ。

 

フアンの資産はエヌビディアの株価上昇とともに増加し、

2017年の27億ドル(約410億円)から2023年には211億ドル(約3.2兆円)に増え、

昨年は770億ドル(約11.7兆円)に達した。

 

Ty Roush

 

エヌビディア、世界初の時価総額「5兆ドル」超え AIブームで天井知らず(Forbes JAPAN)