IHI

 

イタリアで世界最長の吊り橋

2025年着工 

政権交代に翻弄された20年間

夏目 貴之

 

日経クロステック/日経コンストラクション

 

IHI、イタリアで世界最長の吊り橋2025年着工 政権交代に翻弄された20年間 | 日経クロステック(xTECH)

 

 

 

メッシーナ海峡大橋の完成イメージ(出所:イタリア政府インフラ運輸省)

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 イタリア本土とシチリア島を結ぶ世界最長の吊(つ)り橋として計画され、約20年間にわたり時の政権に翻弄され凍結と再開を繰り返したメッシーナ海峡大橋が、ついに着工する。2025年8月6日(現地時間)にイタリア政府の委員会が建設計画を承認した。

 IHIは翌7日、イタリアの総合建設会社のWebuild(ウィビルド)をリーダーとする特定目的会社(SPC)の一員として建設事業に参画すると発表した。ウィビルドによるとSPCの受注金額は106億ユーロ(約1.8兆円)。25年内に準備工事に着手し、32年の完成を見込む。日本国内で減る長大橋建設の技術の伝承にも期待がかかる。

 

 

 

 

 

 

メッシーナ海峡大橋の位置図。イタリア半島の先端付近(右側)とシチリア島をつなぐ。プロジェクトには約40kmの道路整備などを含む(出所:メッシーナ海峡公団