36度の急斜面を“直滑降”で生コン運搬、清水建設JVがダム堤体打設を高速化
足羽川ダム本体建設工事(福井県)
星野 拓美
日経クロステック/日経コンストラクション
36度の急斜面を“直滑降”で生コン運搬、清水建設JVがダム堤体打設を高速化 | 日経クロステック(xTECH)
福井県のダム建設現場で生コンクリートの画期的な運搬設備が稼働している。生コンを袋状ベルトで包み、急斜面に沿って配したコンベヤーで法面(のりめん)上部から堤体上まで連続的に下ろす。堤体打設を高速化した。
清水建設・大林組JVが足羽川ダム本体建設工事に導入している袋状ベルトコンベヤー(動画:生田 将人)
ダムの堤体上から見た左岸法面。法面の上部から傾斜に沿って、密閉式吊(つ)り下げ型ベルトコンベヤー「SCプレミアムベルコン」を設置。生コンクリートを最短ルートで堤体へ運搬する(写真:生田 将人)
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恐竜のモニュメントが並び、観光客でにぎわう福井駅から車を走らせること約40分。市街地を遠く離れて山道を上った先で、大雨のときだけ水をためて洪水調節する流水型ダムとして日本最大級の規模となる足羽川(あすわがわ)ダム(福井県池田町)の建設が進んでいる。堤高96m、堤体積約67万m3、堤頂長約351mの重力式コンクリートダムで、洪水調節容量は2820万m3に上る。
発注者は国土交通省近畿地方整備局、施工者は清水建設・大林組特定建設工事共同企業体(JV)だ。2020年8月に着工して25年7月上旬時点で、堤高の58%に当たる56mまで打設を終えた。
上流側から見た堤体全景。撮影した2025年7月上旬時点で堤体積67万m3のうち48万m3の打設を完了。高さは56mに達した(写真:生田 将人)
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足羽川ダムは大雨のときだけ水をためて洪水調節する流水型ダムだ(写真:生田 将人
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