AI旋風の中で宇宙資源採掘や有機半導体が健闘、

資金流入が急増した技術トップ25

岡部 一詩

 

日経クロステック

  

野々村 泰香

 

AI・データラボ

 

 

AI旋風の中で宇宙資源採掘や有機半導体が健闘、資金流入が急増した技術トップ25 | 日経クロステック(xTECH)

 

 

 

 

破壊的なテクノロジーはあっという間に世界中に浸透する。米OpenAI(オープンAI)のChatGPTが、公開からわずか2カ月で利用者数1億人を突破したことは記憶に新しい。企業は可能な限り短期間で、有望な技術を見極める必要がある。

 日経クロステックと、スタートアップデータベース(DB)を運営するZuvaは共同で、「テクノロジー未来投資指数」を開発した。Zuvaが保有する155万社を超えるスタートアップの資金調達動向から、技術セクターごとの成長期待値を導出したものだ。基にしているデータの1つが資金流入の勢い。直近の累計資金調達額の年間平均成長率が3年前と比べてどれだけ高いかなどを分析している。

キーワード別解説一覧

テクノロジー未来投資指数

 日経クロステックと、スタートアップデータベース(DB)を運用するZuvaは共同で、「テクノロジー未来投資指数」を開発した。Zuvaが保有する155万社を超えるスタートアップの資金調達動向を分析し、技…

 今回、「短期上昇指数」と呼ぶ別の指標もつくった。各技術セクターにおける直近1年間の資金調達額を、それ以前の9年間における年間平均調達額と比較し、偏差値換算している。テクノロジー未来投資指数と比べ、より短期間で資金流入額が急上昇している技術領域を見いだすのに役立つ指数だ。2024年末のデータを基に、25位までをランキングにした。

 

「短期上昇指数」のトップ25

(出所:日経クロステック)

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 テクノロジー未来投資指数で1位だった「AIエージェント」 解説 は短期上昇指数でも1位だったが、それ以外の顔ぶれには違いが出た。例えば前者で7位だった「検索拡張生成(RAG)」 解説 は後者では2位、「宇宙資源採掘」 解説 は8位だったのが3位という結果だった。「有機半導体」 解説 については、35位から4位と大幅に順位を上げている。

 

 

領域別に見ると、AI(人工知能)に分類される技術が7つを占めた。ほとんどが生成AIに関係しており、第4次AIブームの力強さを感じさせる結果だ。

 RAGは生成AI領域で脚光を浴びている技術の代表格と言える。外部のDBを検索して取得した情報を生成AIの出力に反映させることで、回答精度を高める。「大規模言語モデル(LLM)」は事前学習済みの情報を基にしており、企業内データに代表される未学習の情報については正確に答えられなかった。RAGは、こうした課題の解決を期待される存在だ。生成AIの企業利用が浸透するのと合わせて、RAGへの注目度も高まった。

 米Glean(グリーン)は、この分野に早くから取り組むスタートアップだ。様々な知識(ナレッジ)を体系的に結び付けてグラフ構造で表現した「ナレッジグラフ」を基にしたRAGソリューションを提供。生成AIの回答精度向上を支援する。業務用のAIアシスタントも手掛ける

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将来有望な技術トップ50を独自指数でランキング、潜在力抜群の知られざる領域ずらり

 日経クロステックと、スタートアップデータベース(DB)を運用するZuvaは共同で、「テクノロジー未来投資指数」を開発した。Zuvaが保有する155万社を超えるスタートアップの資金調達動向を分析し、技…