塩野義製薬、鳥居薬品にTOB…医薬事業から撤退するJTから株式取得

塩野義製薬は7日、
日本たばこ産業(JT)の医薬事業を買収すると発表した。
JTが約55%の株式を保有する東証プライム上場の鳥居薬品に対して
株式公開買い付け(TOB)を実施するほか、
JTの医薬事業、米国の医薬関連子会社も譲り受ける。
取得額は約1600億円。
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塩野義は感染症分野に強みを持ち、鳥居薬品は皮膚疾患や花粉症薬を手がける。買収により、販売網を拡大する狙いがある。
TOBは8日~6月18日まで実施する。買い付け価格は2日の終値(5230円)に約2割上乗せした6350円。JTを除く少数株主を対象とし、買い付け総額は約807億円。TOB終了後にJTが持つ鳥居株を約700億円で取得し、9月に完全子会社化を目指す。
JTは医薬事業から撤退し、本業に集中する