フォンデアライエン欧州委員長、アメリカとの関税交渉失敗なら巨大IT企業に課税する可能性指摘

【ブリュッセル=秋山洋成】
欧州連合(EU)の執行機関・欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長は、米国との関税を巡る交渉が失敗に終われば、米巨大ITに課税する可能性があると明らかにした。英紙フィナンシャル・タイムズが10日に報じたインタビューで語った。
フォンデアライエン氏は「交渉の結果が満足できない場合に備え、幅広い対抗措置を用意している」と述べた上で「例えば、(巨大ITによる)デジタルサービスのうち、広告収入への課税が考えられる」と説明した。
米国の高関税政策については「世界貿易の完全な転換点。我々はもはや現状に戻ることはない」と指摘した。
欧州委によると、2023年の米国とのモノの貿易ではEU側が1558億ユーロ(約25・2兆円)の黒字だが、サービス分野では米国が1040億ユーロの黒字となっている
フォンデアライエン欧州委員長、アメリカとの関税交渉失敗なら巨大IT企業に課税する可能性指摘(読売新聞オンライン