鉄骨造スポーツジムでカビ被害

講師:長井 良至

 

住宅検査カノム代表

 

 

 

 

 

夏型結露は住宅に多いが、他の用途でも発生している。今回は、スポーツジムの事例を紹介する。鉄骨造の建物は外皮の気密性能を確保するのが難しく、このジムでは天井裏を中心にカビ被害が発生していた。(日経アーキテクチュア)

 

 

 

 

鉄骨造2階建てのスポーツジムで夏型結露被害が発生した。2階の天井裏では、エアコンの冷媒管の表面に生じた結露水がグラスウールの上に落ちてカビが発生していた(写真:カノム)

 

 

 

 

鉄骨造2階建てのスポーツジムで夏型結露被害が発生した。2階の天井裏では、エアコンの冷媒管の表面に生じた結露水がグラスウールの上に落ちてカビが発生していた(写真:カノム)

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 2020年に開業したスポーツジムのケースだ。開業当初、カビ被害は顕著ではなかったが、年々、天井や壁の黒ずみとカビ臭がひどくなり、23年夏には誰もが気付くレベルになった。運営会社は、施工者に対応を求めた。

 

 

 

 施工者は現地を確認し、換気不良と天井裏の湿気が原因と判断。1階と2階に換気扇をそれぞれ2台追加し、室内の空気を天井裏に送る換気扇を各階に1台ずつ設置した。それでも24年夏にカビ被害が再発した。カビの原因となる施工不良はなく、原因はエアコンと換気にあるとして空調工事会社に対応を求めた。

 

 

 

 空調工事会社は、施工者の下請け会社としてエアコンと換気設備の設計・施工を行った会社だ。全ての責任を押しつけられてはかなわないと、当社に原因調査を依頼してきた

 

 

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