巨大ITの「囲い込み」警戒 生成AI巡り報告書 米競争当局

【シリコンバレー時事】
米連邦取引委員会(FTC)は17日公表した生成AI(人工知能)に関する報告書で、米巨大IT企業による米AI開発企業との提携・投資戦略が競争に悪影響を及ぼす恐れがあるとの認識を示した。
クラウド事業における「囲い込み」や、技術・事業に関する情報アクセスでの優位性獲得などを警戒している。 カーン委員長は声明で「IT大手による提携がいかにして囲い込みを生み出し、公正な競争を損なう恐れがあるかを明らかにした」などと述べた。
クラウド大手のアマゾン・ドット・コムや
グーグルに加え、
生成AI開発企業のオープンAIと
アンソロピックを対象に調査した。
報告書では、
クラウド大手が提携の条件として、
AI開発企業の技術を独占提供できる権利を有したり、
投資の大部分を自社のクラウドサービスに費やすことを求めたりしていると指摘。
開発企業は
生成AIの学習・運用に必要な計算能力を
割安で入手できる一方、
技術や財務などの重要情報の共有を要求されているとも言及した