中国、土地売れず消えた錬金術 

 

地方困窮、

 

公共サービス停止

共同通信

地元政府傘下の投資会社が落札した住宅用地(手前)。広大なスペースに雑草が生い茂っていた=11月、中国江蘇省無錫市(共同)

 

 

 

 

 中国の地方財政の困窮が深まっている。

 

不動産バブルが崩壊し、

 

主要な歳入源の土地売却収入が激減しているためだ。

 

帳尻を合わせるため

 

公共サービスの停止や

 

罰金の徴収強化に乗り出し、

 

市民生活にも影響。

 

 

右肩上がりの住宅価格を前提にした「錬金術」は消え、

習近平指導部は抜本改革を迫られている。

 

 

 

 

  【写真】中国企業に買われた「東芝ブランド」その後 19年

 

 

 

 太湖のほとりの風光明媚な水郷として知られる江蘇省無錫。

 

北京まで続く世界遺産「京杭大運河」に面した住宅用地の入札が4月に行われた。

 

落札したのは地元政府傘下の「融資平台」と呼ばれる投資会社で、

 

設定された最低価格約10億元(約212億円)での落札だった。

 

ところが11月に訪れると、

密集住宅を立ち退かせた広大なスペースは整地もされず、

雑草が生い茂っていた。  

 

 

地元住民は

「これ以上建てても誰が買うのか」と冷ややかだった。  

 

 

中国で都市部の土地は全て公有だ。

 

地方政府が土地使用権を売却し、

業者が住宅を建てて販売する。

 

だが市況の逆回転が始まると住宅需要は激減し、

経営不振に陥った

開発業者の土地購入意欲も一気にしぼんだ。

(無錫共同

 

中国、土地売れず消えた錬金術 地方困窮、公共サービス停止も(共同通信) -