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25年は全国で芸術祭が目白押し、瀬戸内で「ひろしま国際建築祭」もスタート
奥山 晃平
日経クロステック/日経アーキテクチュア
瀬戸内国際芸術祭や岡山芸術交流、国際芸術祭「あいち」――。いずれも3年に1度、同じ年に国内で開催される芸術祭だ。2025年はそれらが集中するだけでなく、新たに建築特化の祭典「ひろしま国際建築祭」が加わる。24年11月8日に「ひろしま国際建築祭」に関する記者発表会が開かれ、一部展示会の内容が明かされた。
広島県尾道市の「尾道市立美術館」。「ひろしま国際建築祭」のメイン会場となる。1980年に開館した後、安藤忠雄建築研究所(大阪市)の設計で改修・増築を実施。2003年にリニューアルオープンした(写真:尾道市立美術館)
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ひろしま国際建築祭は広島県の福山市と尾道市を中心として、
瀬戸内エリアにある
10以上の会場で
建築にまつわる展覧会や展示を3年に1度開くイベントだ。
主催者は
神原・ツネイシ文化財団。
もともと建築文化の発信などを目的に掲げ、24年1月30日に設立された財団だ。
同財団の理事には、
岡山芸術交流の総合プロデューサーを手掛ける石川康晴氏や、
瀬戸内国際芸術祭などを展開する福武財団の
理事長を務める福武英明氏らが名を連ねる。
神原・ツネイシ文化財団のミッションとして、
「“建築”で未来の街をつくり、
こどもの感性を磨き、
地域を活性化させ、
地域の“名建築”を未来に残す」ことを
掲げている。
初回となる
「ひろしま国際建築祭 2025」の総合テーマは、
「つなぐ――『建築』で感じる、
私たちの“新しい未来”」だ。
会期は25年10月4日~11月30日とした。
総合ディレクターは、
財団の理事を務める慶応義塾大学SFC特別招聘(しょうへい)教授の白井良邦氏、
チーフキュレーターは財団の主任研究員で京都美術工芸大学特任教授の前田尚武氏が担う。
神原・ツネイシ文化財団が2024年11月8日に開いた記者発表会の様子。
左から順に「ひろしま国際建築祭 2025」の総合ディレクターを務める白井良邦氏、
建築家の伊東豊雄氏、
チーフキュレーターの前田尚武氏(写真:日経クロステック)
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25年は瀬戸内国際芸術祭や岡山芸術交流だけでなく、
2025年国際博覧会(大阪・関西万博)
という一大イベントも控えている。
ひろしま国際建築祭は、
上に挙げたイベントと会期が重なる期間がある。
「1つのイベントだけでなく、複数のイベントを回遊してもらえるよう、
会期を設定した。
25年は芸術祭のゴールデンイヤーだ」と白井氏は強調する。
2025年に開催される主なイベントのスケジュール(写真:日経クロステック)
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ひろしま国際建築祭では、
福山市や
尾道市に
立つ美術館や宿泊施設などを活用する。
福山市の
「ふくやま美術館(市民ギャラリー)」
「iti SETOUCHI」
「神勝寺 禅と庭のミュージアム(無明院)」、
尾道市の
「尾道市立美術館」「ONOMICHI U2」
「LOG」などが
会場となる。
この他、瀬戸内海の周辺地域にサテライト会場を複数用意する。
広島県福山市の「ふくやま美術館」。佐藤総合計画が設計し、1988年に開館した(写真:福山観光コンベンション協会)
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広島県福山市の「iti SETOUCHI」。遊休化した旧百貨店の建物を改修してつくった複合施設。馬場正尊氏が代表を務めるOpen A(東京・中央)が改修設計を担当した(写真:足袋井 竜也)
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ひろしま国際建築祭の主要エリアである尾道市のマップ(写真:日経クロステック)
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広島県尾道市の「ONOMICHI U2」。宿泊、飲食、物販の機能を持つ複合商業施設で、サポーズデザインオフィス(広島市)が設計した。もとは戦時中に建てられた海運倉庫だ(写真:せとうちクルーズ)
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広島県尾道市の「LOG」。インド・ムンバイを拠点に活動する建築集団スタジオ・ムンバイ・アーキテクツが改修の設計を手掛けた宿泊施設(写真:せとうちクルーズ
25年は全国で芸術祭が目白押し、瀬戸内で「ひろしま国際建築祭」もスタート | 日経クロステック(xTECH)