ロシア軍の攻勢に苦戦】ウクライナ東部の要衝・ポクロフスク住民に避難命令
ロシア軍が迫るウクライナ要衝ポクロウシク、住民が避難

94歳のマリア・モイシエワさんにとって、ウクライナ東部へのロシア軍の侵攻により避難を余儀なくされたのは今回が初めてではない。そして今、ロシア軍が要衝ポクロウシクに攻撃を集中させる中、寝たきりのモイシエワさん、再び移動を余儀なくされている。 ウクライナで22日、ロシア軍がドネツク州東部で進軍するのを前に、ボランティアが自力で移動が困難な人々の避難を手伝った。 マリア・モイシエワさんは94歳だ。親せきのリュドミラ・シドレンコさんが荷造りを手伝っている。彼女たちが避難を余儀なくされたのは今回が初めてではない。 (シドレンコさん) 「みんなパニックになっていて、避難のために逃げている。外に出てショックを受けた。段ボール箱を持った人たちもいて、人々が集団で避難している。私たちはここを離れたくないけれど、行かなければならない。ここにいられると思っていたのに。とても困難な状況だ。彼女(マリアさん)を移動させる。何と言っていいか分からない。私たちはバフムトから来た」 ドネツク州当局は8月20日から、ここポクロウシクと近隣の町に住む子ども連れの家族の強制避難を命じた。 ロシア軍は、ドネツク州で着実に前進している。ドネツク州はロシア政府が併合したと主張するウクライナの4つの地域のうちの1つだ。しかし、ロシアはまだその領土を完全に支配していない。 一方ウクライナは、ロシアのクルスク州での攻勢を強めており、現時点では予想外に成功を収めている。ウクライナ政府は、防衛を強化するために緩衝地帯を設ける計画だとしている。 22日に公開された動画には、ウクライナのゼレンスキー大統領が国境付近で総司令官と面会する様子が映っている。大統領は、ロシアで新たな集落を制圧したと表明した。 ウクライナ空軍は21日、クルスク州への攻撃とされる映像を公開した。 西側諸国の軍事装備を使ったウクライナの奇襲作戦は、ロシアによる侵攻から2年以上が経過する中、ウクライナ国内の士気を高めた。 しかしドネツク州への圧力は軽減していない。ロマン・コルツォフさんは、慈善団体イーストSOSのウクライナ人ボランティアだ。ロシア軍が進軍しポクロウシクに非常に接近しており、ポクロウシクや近くの町の状況が悪化していると語った。「当局が地元住民に適切に通知しなかったので、住民は避難をためらっている。私たちは、移動が困難な人々や病院の患者など、ホットラインに電話した人たちを避難させている」 ウクライナ軍は、21日中にポクロフスクの前線でロシア軍による攻撃が46回あったと発表した
ロシア軍の攻勢に苦戦】ウクライナ東部の要衝・ポクロフスク住民に避難命令




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