バチカン、五輪開会式遺憾 「他者へ敬意を」と声明

 

 

 

共同通信

トロカデロ庭園で行われたパリ五輪の開会式=7月26日、パリ(代表撮影・共同)

 

 

 

 【ローマ共同】

 

 

ローマ教皇庁(バチカン)は3日、7月26日のパリ五輪開会式にキリスト教徒らを侮辱するような場面があったとして「遺憾に思う」との声明を発表した。表現の自由は尊重されるべきだとした上で「他者への敬意」を訴えた。バチカン公式メディアが報じた。 

 

【写真】五輪開会式パロディー場面が物議

 

 

 

 開会式を巡っては、派手な女装の「ドラァグクイーン」らが登場した場面が、キリストが処刑される前夜の弟子たちとの夕食風景を描いたダビンチの名画「最後の晩餐」をパロディー化したとして、世界中から非難が相次いだ。  バチカンはこの場面を念頭に「悲しみを覚えた」とし、非難の声に「加わらざるを得ない」と表明した

 

 

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パリ五輪開会式の芸術監督トマ・ジョリー ゲイ公表の42歳、芸術性と社会性備えた演出

 

産経新聞

パリ五輪開会式の芸術監督トマ・ジョリーさん(本人のインスタグラムから)

 

 

 

26日行われたパリ五輪開会式では、フランス革命で処刑された王妃マリー・アントワネットが自分の首を持って歌ったり、レオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐(ばんさん)」を連想させる演出が物議を醸した。その開会式の芸術監督として演出を手掛けたのが、フランス気鋭の演出家で俳優、トマ・ジョリーさん(42)だ。「常に大衆的な芸術性に尽力してきた」(仏ルモンド紙)芸術家だが、作品を通じ社会問題を提起する革新性も備える。 

 

 

【写真】パリ五輪開会式のパフォーマンスで窓から噴き出す赤い煙 

 

 

 

 

ジョリーさんは1982年、仏北部ルーアン出身。幼少時から芸術への関心が高く、児童劇団での活動を経てカーン大学、国立演劇学校TNB(ブルターニュ国立高等劇場)に学び、舞台俳優から演劇人としてのキャリアをスタート。2006年には自身の劇団「ラ・ピッコラ・ファミリア(小さな家族)」を設立した。 仏国内での評価を確立したのがシェークスピア作品の大胆な翻案で、「ヘンリー6世」3部作を題材に18時間連続上演する企画を成功させたほか、「リチャード3世」では殺人場面も斬新に表現。仏演劇界でもっとも権威あるモリエール賞などを受賞し、20年にアンジェ・ペイ・ド・ラ・ロワール国立演劇センターの芸術監督に就任した。 俳優出身だが、近年は演出家としての活動が主で評価も高い。過去の因習やジェンダー(性差)など、固定概念にとらわれない革新的な舞台で知られる。トマさん自身、ゲイであることを公表し、LGBTの視点を取り入れた独自の表現を続ける。パリのオペラ・バスチーユでワッキング(1970年代米国のLGBTクラブで発祥したストリートダンス)を盛り込んだ「ロミオとジュリエット」を演出したほか、ロックミュージカル「スターマニア」のツアー版も、ジェンダーの切り口で手掛けた。 さらに移民や環境、格差など社会問題も作品に大胆に取り入れ、過去にも論議を呼んできた。ある意味、観客に社会問題を投げかける表現そのものが〝演出〟ともいえる。ただし今回は開会式後、演出に否定的な声が世界的に広がり、ジョリーさんは28日、仏民放テレビに出演し、「すべて芸術表現のため」と反論。また30日の自身のインスタグラムのストーリーズでは「この式典は寛容の雲の中で行われた」との言葉もアップしている。

(飯塚友子

パリ五輪開会式の芸術監督トマ・ジョリー ゲイ公表の42歳、芸術性と社会性備えた演出(産経新聞)

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パリ五輪>開幕式「最後の晩餐」宗教冒涜論争に…組織委が公式謝罪

中央日報日本語版

酒と欲望の神ディオニューソスの姿で扮装したフランス歌手、フィリップ・カトリーヌさんが全身青の網タイツで登場して公演している。背後は『最後の晩餐』パロディとされる演出。[写真 ユーチューブ(YouTube)]

 

 

 

 

2024パリオリンピック(五輪)組織委員会が開幕式当時「宗教冒涜(ぼうとく)」論争で非難が殺到した「最後の晩餐」パロディ動画を削除した後、公式に謝罪した。「最後の晩餐」はイエスが十字架にかけられる前、12使徒とともに最後の晩餐に臨む様子を描いた芸術作品だ。 27日(現地時間)の開幕式ではドラッグクイーン(女装した男性)とトランスジェンダーモデル、歌手らがイエスの使徒の役割を演じながら長いテーブルを囲み、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画『最後の晩餐』をパロディ化した。 テーブルの中央にはイエスの役割をしている女性が聖人だけにあるとされる後光(ハロー)の冠を着用して座っている。また、使徒役とみられる一部出演陣の性器がそのまま露出していた。テーブルの上の皿には食事ではなく全身網タイツ姿のギリシャ神ディオニューソスに扮装したフランス歌手フィリップ・カトリーヌさんが横たわっていた。カトリーヌさんは新曲『Nu』(=真裸になった)を歌っているが、歌詞には「完全に裸なのに、リボルバーをどこに隠そうか」「あなたが何を考えているのか知っている。だが、良い考えではないはず」などの扇情的な内容が含まれている。 この公演は公開直後、宗教冒涜論争に巻き込まれた。教会指導者の間では「キリスト教を嘲笑する場面が入った開幕式に深い遺憾を表明する」(フランスカトリック主教会)、「度を超えた嘲弄」(米国カトリック教会のロバート・バロン司教)、「キリスト教に対する嘲弄が社会的に容認されるだけでなく、さらに歓迎される時代」(米国バプテストの北米ユースミニストリーを担当するシェーン・プルイート牧師)などの批判があった。 米国共和党大統領候補であるトランプ前大統領もこの批判に加勢した。トランプ氏は「開放的な人間だが、(今回の公演は)開幕式を恥ずかしいものにした。本当に目も当てられない公演」としながら、11月大統領選挙に成功してホワイトハウスに再び入る場合、2028年に開かれるロサンゼルス(LA)五輪の開幕式では「『最後の晩餐』のような舞台はしない」と強調した。 X(旧ツイッター)などオンライン上でも「神聖への冒涜」「神は嘲笑を受けてはならない」「卑劣で、侮辱的で、醜悪」などの声とともに五輪ボイコットを意味する #BoycottOlympics ハッシュタグが登場した。 財政的な損失も免れなかった。米国通信会社「C Spire」が該当公演以降、今大会から広告を撤回するという意向を明らかにした。 論争が大きくなると、結局組織委は28日に記者会見を開いて「特定の宗教団体に対する無礼を示そうとする意図はなかった」とし「人々が不快に感じたとすれば本当に申し訳ない」という謝罪文を発表した。 五輪公式ユーチューブ(YouTube)チャンネルに掲載された開幕式の動画は削除された状態だ

 

 

<パリ五輪>開幕式「最後の晩餐」宗教冒涜論争に…組織委が公式謝罪(中央日報日本語版)