「うまでとうございます!」
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馬術】“初老ジャパン”も喜び 92年ぶりメダル反響に「話題になれたのは本当にいいこと」
銅メダルを手に写真に納まる総合馬術団体の、左から田中、北島、大岩、戸本(撮影・河田真司)
【パリ30日=松本航】
日本馬術界92年ぶりのメダルとなる銅メダルをつかんだ総合馬術団体日本代表が“初老ジャパン”を歓迎した。
【写真】銅メダルに大岩義明の愛馬「MGH GRAFTON STREET」号もニッコリ?
決勝から一夜明けてパリ市内で記者会見。最年長48歳の大岩義明(nittoh)が「大変光栄。認知していただくことが大事」と反響を喜んだ。戸本一真(41=JRA)田中利幸(39=乗馬クラブクレイン)北島隆三(38=乗馬クラブクレイン)も快挙をかみしめ、次の道へ進み始めた。
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92年ぶり、
の反響は想像を超えていた。
SNSでは“初老ジャパン”の6文字が拡散され、
平均年齢41・5歳の
注目度が急上昇中だ。
伝え聞いた大岩は
「初老ジャパンの中の私は長老ですが…」と笑わせ
「我々はとにかくマイナースポーツ。
皆さんの話題になれたというのは、我々にとっては本当にいいことなので、引き続き、よろしくお願いいたします」と頭を下げた。
銅メダルは愛馬の力なしにつかめなかった。
動物とともに行う唯一の五輪競技。
前夜は余韻に浸りながら、
馬をトラックに乗せた。
午後7時半に英国へ送り出し、
食事会をへて、
宿に戻ったのは夜中。
大岩は
「馬が帰っていくところで『本当にありがとう』と伝えた。
思い出すだけでも涙がこみあげてくる。
本当に頑張ってくれて…」と思い返して涙し
「ここからは放牧をしたり“馬”に戻ってもらう。
時期がきたらトレーニングを再開する」と見通した。
感謝の思いは共通だ。
戸本
僕の馬は大きな試合でやっと本領を発揮する。
「やっと俺の出番が来た」ぐらいに頑張ってくれた。食べることが好きなので「好きなだけ食べていいよ」と伝えたいです。
田中
ジャンプが得意な馬で、信頼して楽しく走行できた。イギリスに帰って、にんじんをたくさんあげて「ありがとう」と感謝を伝えたいです。
北島
僕の場合は3日間完走できなかった。
ケガをしてしまい「すまんな」という気持ちが大きかった。
帰ったらケアをして、脚を治して、
また1から踏み出していきたいと思います。
これまで4人は英国を活動拠点としてきた。
21年東京五輪への強化の延長線上に、
今回の銅メダルがあった。
41歳の戸本は
「昨日見た表彰台からの眺めが、自分たちに今、起こっていると信じられないぐらいで『奇跡に近いんじゃないかな』と感じていました」と振り返り、
今後については
「現時点でどうなるか、正直分からない」と語るにとどめた。
4人全員が在籍する会社と相談し、
これからの活動を決めていく。
“初老ジャパン”と馬はひと息つき、次の夢を追っていく