nonowa国立SOUTH(東京都国立市)

駅前に4階建て木造商業ビル、視認性高め売り上げ好調

Part2 木造で集客力アップ(1)

小山 航

 

日経クロステック/日経アーキテクチュア

  

川又 英紀

 

日経クロステック

 

JR東日本グループが初めて手掛けた木造ハイブリッドの商業ビルが、JR国立駅前に誕生した。多摩産材を各所に用いており、太い木造柱は外からもよく見える。施工者の大林組は鉄道会社に木造ビルの売り込みを始めた。

 駅から放射状に主要道路が延び、駅前には再築された赤い三角屋根の旧国立駅舎がたたずむ。独特な景観が広がるJR国立駅前に完成した商業施設「nonowa国立SOUTH」は、ガラス張りの外装から木造柱が透けて見えるデザインの建物だ〔写真12〕。

〔写真1〕柱を見せて木造をアピール

〔写真1〕柱を見せて木造をアピール

「nonowa国立SOUTH」を東側から見る。2階テナントスペースの一部にはテラスを設けた。JR国立駅から南に延びる大学通りや桜並木を見渡せる。22年11月に国土交通省の「令和4年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択された。構造体の木材使用量は約195.3m3(写真:日経アーキテクチュア)

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〔写真2〕木造柱の間に複数の出入り口や動線を確保

〔写真2〕木造柱の間に複数の出入り口や動線を確保

1階の内観。主要動線は東側の出入り口から一直線に延びる。大林組の耐火木造技術「オメガウッド(耐火)」を採用した柱が見える(写真:大林組)

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 事業者であるJR東日本グループのJR中央線コミュニティデザイン(CCD、東京都小金井市)によれば、2024年3月の開業からテナントの売上高は好調に推移しているという。

 地上4階建ての同ビルは、既存のnonowa国立WESTを増築するかたちで建設した。延べ面積は約2420m2で、柱が木造、梁が鉄骨造の混構造を採用。基本設計はJR東日本建築設計(東京・渋谷)、実施設計及び施工は大林組が手掛けた

 

 

 

駅前に4階建て木造商業ビル、視認性高め売り上げ好調 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)