衝撃的なニュースですね!
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40万人を20年以上追跡調査した結果
最新研究でわかった
「マルチビタミンのサプリに効果はない」
ABCニュース(米国)ほか
Text by COURRiER Japon
死亡率はサプリ摂取者のほうが高かった
複数のビタミンが配合されているマルチビタミンは人気のサプリメントだ。米国では成人の3分の1が摂取しているとされる。
だが6月26日に医学誌「JAMA」に掲載された研究によると、マルチビタミンを毎日摂取しても心臓病やがんによる死亡率は下がらないことがわかった。
米国立がん研究所がおこなった同研究は、約39万人の成人のデータを20年以上にわたって追跡調査したもの。被験者の年齢の中央値は61.5歳で、慢性疾患の既往歴はなく、概して健康な人たちが研究に参加したという。
その結果、マルチビタミンの毎日の摂取が、心臓病やがんなどの疾患による死亡リスクを減少させるというエビデンスは発見されなかった。それどころか、マルチビタミンを摂取している人のほうが、摂取していない人よりも研究期間中の死亡率が4%高いという結果が出た。
市販のマルチビタミンは無駄な出費
「この研究が示しているのは、
一般的に
マルチビタミンは長生きの役には立たないということです」と、
予防医学を専門とするジェイド・コバーン医師は米「ABCニュース」に語っている。
「マルチビタミンの値段はそう高くないとはいえ、これは多くの人にとって無駄な出費なのです」
コバーンによれば、
サプリメントだけに頼るのではなく、
野菜や豆類などをもっと食生活に取り入れ、
食事からビタミンやミネラルを摂取するのがベストだという。
ただし、自分の既往歴に基づいて、
かかりつけ医からマルチビタミンまたは特定のビタミンの摂取を勧められたときは
指示に従うべきだと、コバーンは付け加える。
「もし医師からビタミンを処方された場合は、それを飲むべきですね
センテナリアンの長寿の秘訣に学ぼう
世界の「超長生き5大スポット」を研究してわかった100歳まで生きる食生活
ワシントン・ポスト(米国)
Text by Anahad O’Connor
世界には100歳を超えて生きる「センテナリアン」が
多く暮らす地域が5ヵ所ある。
これら「ブルーゾーン」と
呼ばれる長寿スポットを研究すると、
その食生活に4つの共通点があることが見えてきた。
サルデーニャ島、
沖縄、
イカリア島…
この世に100歳まで生きられる確実な方法はない。
だが世界の超長寿者の食生活からは多くのことを学べるはずだ。
これまでの研究から、世界には100歳を超えて生きる人たち、いわゆる「センテナリアン」の存在が珍しくない地域が5ヵ所あることがわかっている。
コスタリカのニコヤ半島、
米カリフォルニア州のロマリンダ、
日本の沖縄、
イタリアのサルデーニャ島、
ギリシャのイカリア島
で、これらの地域は「ブルーゾーン」と呼ばれている。
ブルーゾーンに住む人々の食事やライフスタイル、習慣は、一見するとあまり共通点がないように思える。
サルデーニャ島の長寿者の多くは
山間部に住み、
狩猟や
釣り、
農業をして、
ヤギの乳やペコリーノチーズ、
大麦、
家庭菜園の野菜などの
食料を自給自足している。
ロマリンダの長寿者たちは、
絆の強いセブンスデー・アドベンチスト教会信者のコミュニティの一員で、
カフェインやアルコールをとらず、
野菜中心の食事をしている。
一方、
イカリア島は
赤ワインが特産品で、
住人たちの食生活は果物や野菜をたっぷりとり、
肉や魚の量は控えめという典型的な地中海食だ。
沖縄の伝統食は
野菜の割合がかなり多い。
摂取カロリーの多くを
さつまいもや
豆腐、
新鮮な野菜からとっている。
野菜は自分の家庭菜園で作ったものが中心だ。
豚肉も、
伝統的に特別な日の食事としてよく食べられている。
ニコヤ半島のセンテナリアンには、
トウモロコシや
豆類、
カボチャなどのデンプン質の野菜類を多くとる、
典型的なメソアメリカン地方の
食生活がよくみられる
食生活改善は中年以降でも遅くない
人の寿命は約25%が遺伝で決まり、残りは食生活や環境、運動などのライフスタイルの要素に左右されるという研究結果がある。また食生活の改善を中年以降に始めても、やはり寿命を10年以上延ばせることが研究から明らかになっている。
もちろん、寿命の長さに関連する要素は食生活だけではない。研究によれば、長寿者が多いコミュニティに住む人々は、友人や家族とのつながりが強く、目的意識が高く、人生を前向きにとらえる傾向があるという。
『ブルーゾーン 世界の100歳人に学ぶ健康と長寿9つのルール』の著者であるダン・ビュイトナーも、
ビュイトナーは長年、ブルーゾーンの現地調査や研究に携わってきた。そこからわかったのは、ブルーゾーンに住む人々の食生活にはさまざまな違いがあるが、少なくとも4つの共通点があることだ。
1.豆類を毎日1カップ食べる
ブルーゾーンに住む人々は、
食物繊維を豊富に含む豆類を
特によく食べる。
沖縄の伝統食では大豆、
サルデーニャ島ではソラマメ、
ニコヤ半島では黒インゲン豆が重要な食材だ