日経クロステック/日経アーキテクチュア
荒川 尚美日経クロステック/日経アーキテクチュア
積水ハウスは東京都国立市で手掛ける新築マンションを、引き渡しの目前という異例のタイミングで解体することを決めた。物件名は「グランドメゾン国立富士見通り」。地上10階建て、全18戸の分譲マンションだ。
積水ハウス広報室によると、建物はほとんど完成しており、2024年7月の引き渡しに向けて準備を進めていたところだった。解体が決まったマンションには、事業を中止して建物を解体する旨を記した24年6月6日付の張り紙が掲示されていた。
「グランドメゾン国立富士見通り」の外観。2024年6月7日撮影(写真:日経クロステック)
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同社広報室は事業中止の理由について、「建物周辺への影響について、検討が不十分だったため」と説明する。建築基準法などへの違反があったわけではないとしている。
事業の中止を決定したのは24年6月3日。この物件の公式ウェブサイトも同日中に閉鎖した。契約を結んだ顧客に対しての説明も済んでいるという。6月7日時点で近隣住民への説明を続けており、現地訪問や書面、電話などで対応している状況だ。「スケジュールは未定だが、建物の解体に向けてスピード感を持って取り組んでいる」(積水ハウス広報室)
国立市都市計画課の担当者によると、積水ハウスから市に対して、6月4日付で国立市まちづくり条例に基づく計画中止の届け出があった
積水ハウスの分譲マンションで引き渡し1カ月前に異例の解体決定、東京・国立で | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)