訃報】マクドナルドを1カ月食べ続けるドキュメンタリー映画「スーパーサイズ・ミー」のモーガン・スパーロック監督が53歳で死去

【訃報】マクドナルドを1カ月食べ続けるドキュメンタリー映画「スーパーサイズ・ミー」のモーガン・スパーロック監督が53歳で死去© GIGAZINE 提供

自ら1ヶ月間マクドナルドを食べ続けてその影響を記録したドキュメンタリー映画「スーパーサイズ・ミー」の監督として知られるモーガン・スパーロック氏が、がんの合併症のため2024年5月23日(木)に亡くなりました。53歳でした。
 
 
 Morgan Spurlock Dead: 
 
 
 
スパーロック氏は1970年11月7日生まれ、ウェストバージニア州パーカーズバーグ出身。 ニューヨーク大学ティッシュ・スクール・オブ・アーツの映画専攻で学士号を取得。卒業後は劇作家、ドキュメンタリー作家として活躍しました。 スパーロック氏は、2人の少女がマクドナルドのせいで肥満になったと訴えた裁判のニュースをヒントに、1ヶ月間、飲み物も含めた3食をすべてマクドナルドで食べる生活を送るという実験を行いました。この際、店員から「スーパーサイズ」をオススメされたときには断らず、それまで1日3マイル(約4.8km)歩いていた運動量を平均的アメリカ人に合わせて1.5マイル(約2.4km)に減らしました。 実験の結果、スパーロック氏は体重が25ポンド(約11.3kg)増加し、肝機能不全とうつ病を患ったとのこと。 実験を記録したドキュメンタリー映画「スーパーサイズ・ミー」は、全米脚本家組合の最優秀ドキュメンタリー脚本賞を受賞しました。

【訃報】マクドナルドを1カ月食べ続けるドキュメンタリー映画「スーパーサイズ・ミー」のモーガン・スパーロック監督が53歳で死去

【訃報】マクドナルドを1カ月食べ続けるドキュメンタリー映画「スーパーサイズ・ミー」のモーガン・スパーロック監督が53歳で死去© GIGAZINE 提供


なお、本作の実験内容に関しては、「スーパーサイズ」を薦められたのは9回だったことがわかっている一方、飲食内容の記録が全公開されているわけではないことや、肝機能不全はのちにスパーロック氏が認めたようにアルコール乱用の影響の可能性があることなど、正確性については疑問が呈されています。 以後もスパーロック氏はドキュメンタリー映画に取り組み、2017年には「スーパーサイズ・ミー」の続編にあたる「スーパーサイズ・ミー2:ホーリーチキン!」を制作しました。本作は、スパーロック氏が自らファストフードレストランを開き、業界の問題に迫った内容となっています。

【訃報】マクドナルドを1カ月食べ続けるドキュメンタリー映画「スーパーサイズ・ミー」のモーガン・スパーロック監督が53歳で死去

【訃報】マクドナルドを1カ月食べ続けるドキュメンタリー映画「スーパーサイズ・ミー」のモーガン・スパーロック監督が53歳で死去© GIGAZINE 提供

しかし、2017年12月に「#MeToo」運動の中で、大学時代にお互い酔っていて一晩限りの関係を持った女性から性的暴行で告発されたことや、自分が設立したWarrior Poetsのアシスタントが起こしたセクハラ疑惑を「解決」したことなど、「性的不正行為」を行ったことを告白。Warrior Poetsを退職したことで、スパーロック氏のドキュメンタリー映像作家としての活動は事実上終了しました。 スパーロック氏の兄弟のクレイグ氏は、「モーガンは芸術やアイデア、その度量を通して、多くのものを与えてくれました。世界は真のクリエイティブの天才と特別な人物を失いました。彼と一緒に仕事できたことを誇りに思います」とコメントしています