原因は安藤ハザマの建築工事、JR東海道線の法面崩壊
安藤 剛
日経クロステック/日経コンストラクション
名古屋駅側から見たJR東海道本線線路脇の法面崩壊と安藤ハザマによる名鉄施設建設工事の各現場。2024年3月12日に撮影(写真:安藤ハザマ)
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2024年3月に名古屋駅付近で発生したJR線線路脇の法面(のりめん)崩壊は、隣地で進めていた名古屋鉄道(名鉄)の施設建設に伴う掘削工事が原因だったと分かった。工事を実施していた安藤ハザマが24年4月17日に明らかにした。
■崩れた法面の擁壁が名鉄施設の建設現場にはみ出す
法面崩壊事故現場の平面図(出所:安藤ハザマの資料に日経クロステックが加筆)
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24年3月12日午後3時32分ごろ、名古屋駅から北西へ500mほど離れたJR東海道本線の東側の線路脇で、法面がその下の擁壁と共に延長約25mにわたって崩壊した。事故の影響で、JR東海は東海道本線の名古屋─岐阜間の運行を午後9時過ぎまで見合わせた。
■法面の隣地で名鉄施設が建設中
信号通信機器室は信号・通信関係の設備を制御する機器類を収める建物だ(出所:安藤ハザマの資料に日経クロステックが加筆)
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崩れた法面の隣地では安藤ハザマが信号通信機器室の施工を進めている。鉄筋コンクリート造の平屋建てで、名鉄都市開発(名古屋市)が設計した。24年2月1日~23日に敷地を約1.8mの深さまで掘削していた