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中国に対抗、鉄鋼保護鮮明に USスチール、今後も「米企業」 大統領
全米鉄鋼労組(USW)本部で演説するバイデン米大統領=17日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ(EPA時事)
【ワシントン時事】
バイデン米大統領は17日、東部ペンシルベニア州ピッツバーグの全米鉄鋼労組(USW)本部で演説し、
中国が自国の鉄鋼産業に巨額の補助金を拠出していることに触れ、
「中国は競争をしていない。
不正をしている」と痛烈に批判した。
米鉄鋼業を米国を支える「背骨」と表現し、
中国に対抗して保護を強める姿勢を鮮明にした。
当地に本社を置く米鉄鋼大手USスチールについては
「米企業であり続けるべきだ」と述べ、
日本製鉄による買収計画に反対する方針を改めて強調。
「米国人が所有し、
米鉄鋼労働者によって操業される。
約束する」と明言した。
買収にはUSWも反対している。
バイデン氏は演説で、中国政府が巨額の補助金をつぎ込み、「できる限り多くの鉄鋼を生産するよう促した」と過剰生産を批判。
正式な調査で非競争的な政策が確認されれば、
トランプ前政権が
通商法301条に基づいて課した
中国製の鉄鋼とアルミへの制裁関税を
現行の3倍に引き上げることを検討すると表明した。
ペンシルベニア州は、
11月の大統領選を左右する激戦州。
鉄鋼業や労組に寄り添う姿勢を示すことで、
労働者層からの支持を固めたいとの思惑がある。
トランプ前政権による制裁関税は、
中国と互いに関税をかけ合う事態に発展した。
バイデン氏は記者団に
「貿易戦争にはならない」と語ったが、
中国側は
「米国の単独主義、保護主義を体現している。貿易問題の政治利用だ」
(在米大使館報道官)と反発を強めている
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