東京大改造

日本橋の首都高地下化、大成建設が761億円でトンネル工事受注

青野 昌行
 

日経クロステック/日経コンストラクション

 日本橋上空に架かる首都高速道路を地下化する事業で、シールドトンネル工事の施工者が大成建設に決まった。契約金額は761億2000万円。工期は2024年3月~34年3月の10年に及ぶ。首都高速道路会社が24年3月19日に同社と契約を結んだ。

首都高速道路を地下化した後の日本橋のイメージ(出所:首都高速道路会社)

首都高速道路を地下化した後の日本橋のイメージ(出所:首都高速道路会社)

[画像のクリックで拡大表示]

 

 

 

 

 

 

 同じく地下化事業に伴う高速6号向島線接続地区の橋梁工事は、JFEエンジニアリングとエム・エムブリッジ、鹿島、東亜建設工業の4社で構成する共同企業体(JV)に決定。首都高が3月19日、同JVと441億9910万円で契約した。工期は24年3月~36年3月。

 両工事の入札では、「技術選抜設計承認方式」と呼ぶ首都高独自の2段階選抜方式を採用した。この方式ではまず、技術提案などを基に入札参加者を2者に絞り込む。続いて、2者と実施(詳細)設計契約を締結。その後、2者の設計内容や入札価格などを基に、技術評価点と価格評価点の合計値で判断する総合評価落札方式で受注者を決定する。

 

 

 

「技術選抜設計承認方式」の手続きの流れ(出所:首都高速道路会社)

「技術選抜設計承認方式」の手続きの流れ(出所:首都高速道路会社)

[画像のクリックで拡大表示]

 

 

 

 

 トンネル工事の名称は「高速都心環状線(日本橋区間)シールドトンネル工事」。この入札には大成建設だけが単独で参加。その他、安藤ハザマ・前田建設工業・りんかい日産建設JV、大林組・佐藤工業・銭高組JV、鹿島・鉄建建設・東急建設JV、清水建設・竹中土木JVの4者が参加した。

 

 

 

 1次選抜では、技術提案などを95点満点で評価。74点の大成建設と65点の大林組JVの上位2者が残った。この結果を受けて首都高は23年3月、大成建設と1億9580万円、大林組JVと1億2100万円で、それぞれ実施設計契約を結んだ。

 

 

 

 1年後の2次選抜では、税抜きの入札価格が大林組JVよりも42億円高かった大成建設が、価格評価点で同JVに6点以上の差をつけられた。しかし、大成建設は技術評価点が83と、大林組JVの74を9点上回ったため、逆転落札した。

 

 

 

 

シールドトンネル工事の2次選抜における技術提案の評価結果(出所:首都高速道路会社)

シールドトンネル工事の2次選抜における技術提案の評価結果(出所:首都高速道路会社)

[画像のクリックで拡大表示]

 

日本橋の首都高地下化、大成建設が761億円でトンネル工事受注 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)

 

 

 

日本橋の首都高地下化、2者に実施設計求める段階選抜で発注へ

 

 

 東京の日本橋上空に架かる首都高速道路を地下化する事業で、シールドトンネルなど主要3工事の発注手続きが2022年4月から始まる。各工事とも、入札参加者の技術提案を基に2者に絞り込み、それぞれ実施(詳細...

2022/03/16