坂茂氏が米ハワイ州マウイ島に仮設住宅、山火事の被災者支援
中東 壮史
日経クロステック/日経アーキテクチュア
坂茂氏が米ハワイ州マウイ島に仮設住宅、山火事の被災者支援 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)
建築家の坂茂氏が、
紙管を使った仮設住宅で米ハワイ州マウイ島
における山火事の被災者支援を進めている。
同島北部のパイア地区に立つ臨済宗妙心寺派ハワイ開教院(Paia Rinzai Zen Buddhist Mission Myoshin-ji on Maui)の敷地に、
2023年12月6日に設置した。
同島では23年8月8日に大規模な山火事が発生していた。
米太平洋災害センター(PDC)と
米連邦緊急事態管理庁(FEMA)の発表によると、
マウイ島の山火事で焼けた範囲は約9km2で、
損壊した建物は住宅など2200棟超に上る。
死者数は約100人で、
米国の現地報道によると、
過去100年間に起こった米国の山火事の中で最多だという。
2023年8月8日に発生した山火事で被災した米ハワイ州マウイ島の様子(写真:ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク)
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坂氏が被災者支援として建設した仮設住宅は、
短工期で施工できるのが特徴だ。
基礎には市販のミルク用ケースに砂袋を詰めたものを利用し、
その上に木製パネルの床を載せ、
紙管の柱を組み立てた。
柱の間には木製パネルでつくった壁をはめ込み、
既成の窓サッシを設置。
紙管の梁(はり)で小屋組みをつくり、
シート製の屋根を架けた。
23年2月に発生したトルコ・シリア地震の支援などで設置した仮設住宅と同様の仕組みだ。
仮設住宅の基礎には、市販のミルク用ケースに砂袋を詰めたものを利用した(写真:ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク)
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紙管の柱を組み立て、柱の間に木製パネルでつくった壁をはめ込んだ(写真:ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク)
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坂茂氏がトルコ・シリア大地震の被災者支援、仮設住宅で教室不足も解消
建築家の坂茂氏は2023年5月4日、
トルコ南部のハタイ県アンタキヤ郊外ボシンにある小学校に、
紙管を使った仮設住宅を設置した。
トルコ・シリアの国境付近で同年2月に起こった地震の被災者支援が目的だ。
地震...
2023/05/19