「黒」を生む「怒り」と「お茶目さ」─言葉で形容し尽くせない山本耀司

 

 

 

山本耀司(やまもと・ようじ) ファッションデザイナー。1972年、ワイズ(Y's)を設立。81年、パリ・コレクションに初参加。1994年、フランス芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受章、2005年「オフィシエ」、2011年には「コマンドゥール」を叙勲。日本では2004年に紫綬褒章を受賞している

 

 

 

 

 

 

 

クーリエ・ジャポン

 

Text by COURRiER Japon

世界で活躍する日本人服飾デザイナーは数多いる。だが、「黒」一色で世界を魅了しながら、どこまでも「反骨的」な精神で主張を続ける山本耀司ほど、2023年、注目されたデザイナーはいないだろう。

元祖「リトル・ブラック・ドレス」の国フランスは、パリコレクションの終了した10月、あらゆる言葉を並べて山本の最新コレクションを表現、評価した。仏紙「リベラシオン」はこう書く。

「(山本はドレスを)構築し、解体し、ねじり、ひだをつけ、巻きつけ、切り裂き、ほぐし、長くし、短くし、さらにはその両方を混ぜ、水玉模様や縫い目で飾り、不透明な素材と透明な素材を使い、究極まで単純化したかと思えば、『どうやって身につければ良いのか』と思わせるほど複雑にすることもある。驚くべきものである」
 

また、SNSウケを狙った「新しさの追求」には無関心な山本の姿勢や、スローテンポなショーのリズムも「抵抗」と捉える。山本を“衣服の詩人”と表現する仏紙「ル・モンド」は、「モードがこれまでにないほどの速いペースで進むなか、山本耀司はゆっくりとモデルたちを歩かせ、急ぐことなく時間をかけ続けている」と伝える。

さらに山本を深掘りして伝えたメディアが、スペイン紙「エル・パイス」だ。

 

4歳の頃から山本が抱き続ける「怒り」を軸に、

その人生を振り返った。

 

 

10年ぶりに米国に店舗をオープンする

 

山本をインタビューしたのは、

「ワシントン・ポスト」

 

次のように彼を表現した。

 

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