Silent Tone Record/ハイドン:チェロ協奏曲2番,モン:チェロ協奏曲/ジャクリーヌ・デュ・プレ、ジョン・バルビローリ指揮ロンドン交響楽団/LP専門店サイレント・トーン・レコード

 
 
ハイドン(Franz Joseph Haydn):チェロ協奏曲2番,モン(Matthias Georg Monn):チェロ協奏曲/ジャクリーヌ・デュ・プレ(Jacqueline du Pré)(vc)ジョン・バルビローリ(John Barbirolli)指揮ロンドン交響楽団(London Symphony Orchestra)/独ELECTROLA:1C 063-01857/管理番号:5096/https://store.shopping.yahoo.co.jp/si...

 

Silent Tone Record

 

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ここから、転載です。

 

ありがとうございます。

 

 

 

名盤 ハイドン:チェロ協奏曲【5】 - クラシック音楽の名曲名盤この一枚 (fc2.net)

 

 

 

 

 

Author:ハルコウ
クラシック音楽は小学生の頃から聴き始め、3歩進んで2歩下がるような聴き方をしてきました。万年素人ですので、お手柔らかにお願いいたします。

 

 

 

 

 

名盤 ハイドン:チェロ協奏曲【5】

 2019/11/3015:36

 

続きです。

 

デュプレバレンボイムハイドン

ハイドンチェロ協奏曲第1番、他

ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)

イギリス室内管弦楽団

ダニエル・バレンボイム(指揮)

1967年

デュプレバルビローリハイドン

ハイドンチェロ協奏曲第2番、他

ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)

ロンドン交響楽団

ジョン・バルビローリ(指揮)

1967年

【お薦め】

ジャクリーヌ・デュ・プレという姓名は、「デュ・プレ」が姓なので、前回の「コ~ハ」に入れるべきでした。ジャクリーヌの略歴では1966年末にダニエル・バレンボイムと21歳で結婚とありますから、その翌年のこの録音は最も幸せであった頃でしょうか(ジャクリーヌの体調不良は1971年から始まります。この録音時はベストであったのかも)。

第1番第1楽章は、弦の人数が多い厚めのオーケストラで、やや速めの印象。独奏は雄渾で太い音色、男性よりも男っぽいチェロで、スケール感は雄大、思いの丈をそのまま音化しており、これだけ感情移入された演奏もないでしょう。ハ長調でも笑わず、短調に転じるとますます悲痛さを増す悲劇性の強い演奏です。9分31秒。第2楽章も弦が厚く、時代を感じさせます。この楽章はヘ長調ですが、どこか不安を感じさせるチェロ、「私には安らぎなんてない」と言っているようです。この楽章も感情移入が半端ではありません。カデンツァの孤独感・寂寥感が身に沁みます。9分43秒。第3楽章アレグロ・モルトはバレンボイムの指揮がダイナミックで直線的です。独奏は豪壮な演奏ではなく、抑制されていて控えめ気味です。彼女の技巧をもってすれば容易いのでしょうけれど、あえて技術を全面に押し出さず、音量も控えめでした。録音がそのようなコンセプトなのか、楽器の特性なのか。しかし、すごい演奏であることに変わりありません。6分50秒。

第2番第1楽章は、バルビローリ指揮らしい抒情的なオーケストラで始まります。テンポはやや遅め。チェロも第1番の時とは打って変わって優しく繊細です。指揮者に従って、激情を抑制し、平穏・静かな心のうちで音楽を紡ぎだしているかのよう。しかし、平板な表情ではなく、その中には静かに情念が渦巻いているように聴こえます。

海面はあくまで静かな海なのでした。16分41秒(!)。第2楽章も静かな音楽です。独奏も指揮もハイドンの音楽を慈しんで演奏しています。チェロの繊細さは比類がありませんが、表向きは淡々と時が過ぎていくという印象、楽章全体の印象としては静謐のうちに終わったという感じです。7分9秒。雲が風で払われ、晴れ間がのぞいたような第3楽章ですが、チェロは大言壮語せず、あくまで落ち着いています。演奏ノイズが聴こえるぐらいだからマイクが楽器に近いのでしょうから、ジャクリーヌが努めて小さい音で弾こうとしているのがわかります。6分2秒。第2番の指揮がバルビローリでなければいけあなかった理由がわかります。逆に第1番はバレンボイムがふさわしかったのでしょう