三重県職員を収賄罪で起訴、入札参加者への技術指導の見返りに200万円

坂本 曜平

 

日経クロステック/日経コンストラクション

 

 

 

三重県職員を収賄罪で起訴、入札参加者への技術指導の見返りに200万円 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)

 

 

三重県発注の公共工事の入札で便宜を図る見返りに現金200万円を受け取る約束をしたとして、津地検は2023年12月6日、受託収賄罪などで現役の県職員や建設会社社長など3人を起訴した。県職員などから受けた内部情報や技術指導が落札につながったと見られる。

受託収賄罪などで起訴された3人の関係図(出所:取材を基に日経クロステックが作成)

受託収賄罪などで起訴された3人の関係図(出所:取材を基に日経クロステックが作成)

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 起訴されたのは、23年11月15日に贈収賄容疑で逮捕された現役の県伊勢農林水産事務所の課長と、県企業庁北勢水道事務所浄水部の元副参事、新陽工業(三重県四日市市)の社長。3人は、北勢水道事務所が21年7月に実施した水道管補修工事の総合評価落札方式の一般競争入札で不正を働いた。

 県総務部人事課によると、元副参事は落札者の選定に関わる立場ではなかったが、新陽工業の社長の依頼に応じて、業務上で知り得た内部情報を漏洩。現役の県職員は過去の経験などを基に、新陽工業が入札時に提出する技術提案書を作成する際に助言や指導を繰り返し行った。これらの見返りとして、2人は新陽工業の社長から現金を受け取る約束をしたとされる。

 新陽工業社長の逮捕を受けて県は11月21日、新陽工業と、同社の社長が役員を務めるアクアテクノ(三重県四日市市)を4カ月の指名停止とした