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渋谷再開発群のラストピース、渋谷サクラステージが誕生
奥山 晃平日経クロステック/日経アーキテクチュア
東急不動産が中心となって開発を進めてきた大規模複合施設「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」(渋谷駅桜丘口地区第1種市街地再開発事業)が2023年12月1日に開業した。総事業費は約2000億円。東急グループが渋谷駅中心地区で進めてきた5街区にわたる大規模再開発・都市基盤整備の“ラストピース”となる。
渋谷駅西口の歩行者デッキから撮影したSHIBUYAタワー(写真:日経クロステック)
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敷地は約2万6000m2で、総延べ面積約25万5000m2と広大だ。NASCA(ナスカ、東京・新宿)代表の古谷誠章氏と、日建設計がデザインアーキテクトを担当。施工は鹿島・戸田建設JVが担った。
オフィスの総面積は渋谷駅周辺の再開発群の中で最大級の規模を誇る。入居する企業の多くがITやエンターテインメント系だ。100店舗超が入居する商業施設は体験型のテナントが4割を占める。
この施設は「働・遊・住」の機能を兼ね備え、渋谷駅につながる「SHIBUYAサイド」エリア、桜丘方面に広がる「SAKURAサイド」エリアから成る。
SHIBUYAサイドでひときわ目立つのが、地下4階・地上39階建て、高さ約179mの「SHIBUYAタワー」だ。SHIBUYAサイドには他にも、地下4階・地上17階、高さ約90mの「セントラルビル」が立つ。それぞれ高層階にはオフィス、低層階には商業施設が入る。
SHIBUYAタワーの地下2階から地上3階までをつなぐ縦軸動線「アーバン・コア」(写真:日経クロステック)
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SHIBUYAタワー37階から見渡す渋谷の街。写真上部には代々木公園、下部には渋谷駅前のスクランブル交差点が見える(写真:日経クロステック)
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SHIBUYAタワー37階のオフィスフロア(写真:日経クロステック)
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SHIBUYAタワーの38階には、起業支援施設「manoma」が開業する。写真はmanoma内にあるラウンジバー(写真:日経クロステック)
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セントラルビルの外観。SHIBUYAタワーとは、地下4階から地上8階までつながっている(写真:日経クロステック
駅隣接の住宅も
SAKURAサイドには、地下1階、地上30階建てで高さ約127mの「SAKURAタワー」が建つ。他の再開発と差別化するため、特に注力したのが住機能だ。155戸の住宅に加え、海外のビジネスパーソンなどに対応した中長期滞在型のサービスアパートメントを導入した。
SHIBUYAサイドとSAKURAサイドをつなぐ広場の「にぎわいSTAGE」(写真:日経クロステック)
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「にぎわいSTAGE」内には、渋谷桜丘(Shibuya Sakuragaoka)のイニシャル「S」をモチーフにした屋外階段「しぶS」を設置。渋谷の新しいランドマークとして期待される(写真:日経クロステック)
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「にぎわいSTAGE」とつながり、SAKURAタワーを貫通する通路(写真:日経クロステック)
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SAKURAタワーの貫通通路を抜けると、「はぐくみSTAGE」と呼ばれる屋外広場が現れる。果樹園や菜園を設けた他、シンボルツリーとなる山桜を植えた(写真:日経クロステック)
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「はぐくみSTAGE」から見たSAKURAタワー(写真:日経クロステック)
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SAKURAサイドに位置する「SAKURAテラス」。主に店舗が入る。桜をイメージしたファサードを採用した(写真:日経クロステック)
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開業に先立ち、23年11月23日に開かれた内覧会で東急不動産の星野浩明社長はこう述べた。「渋谷サクラステージに、多様性のある感性の高い人々が集まり、優れたカルチャーやコンテンツビジネスが生まれる。そうしたにぎわいの好循環を加速していきたい」
店舗などがほぼ開業する予定の24年7月には、「まちびらき」のイベントを実施する。
高層タワーが立ち並ぶ。左が「渋谷スクランブルスクエア」、中央が「渋谷ストリーム」、右が渋谷サクラステージ(写真:日経クロステック)
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JR線の上を通って「渋谷ストリーム」と渋谷サクラステージをつなぐ「北自由通路」。2023年12月1日に開通した(写真:日経クロステック
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