渋谷を世界的なスタートアップ集積地に、東急不動産がMITと駅前に育成拠点開設
谷口 りえ日経クロステック/日経アーキテクチュア
東急不動産は米マサチューセッツ工科大学(MIT)との産学連携により、社会課題の解決につながる専門性の高い技術「ディープテック」を開発するスタートアップ企業の育成に乗り出す。2023年10月13日、同社は育成や支援の拠点となる「Shibuya Deep-tech Accelerator(仮称)」を開設すると発表した。場所は東急グループの地盤である東京・渋谷だ。
MITと連携し、東急不動産はスタートアップの成長を支援するアクセラレータープログラムを開発・提供する。渋谷エリアの国際的な都市競争力を高めることが狙いだ。24年11月の開設を目指す。
「Shibuya Deep-tech Accelerator(仮称)」の内観イメージ。2024年11月に東京・渋谷に開設する予定(出所:東急不動産)
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Shibuya Deep-tech Acceleratorは、23年11月30日に渋谷駅桜丘口前で竣工する大規模複合施設「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」のセントラルビル内に設ける。拠点の広さは約660m2を見込む。
JR渋谷駅西口側から見た、建設中の大規模複合施設「渋谷サクラステージ」。総事業費は約2000億円。写真は23年10月撮影(写真:日経クロステック)
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アクセラレータープログラムを開発するに当たり、東急不動産はMITで環境やエネルギー工学、コンピュテーショナル材料科学を研究しているジェフリー・グロスマン教授をアドバイザーとして迎える。プログラムの対象分野は、ディープテックの中でも「サステナビリティー」「AI(人工知能)」「ロボティクス」「バイオ」などだ。
スタートアップの成長を支援するアクセラレータープログラムは、米マサチューセッツ工科大学(MIT)と連携して開発する(出所:東急不動産)
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プログラムの提供開始時期は未定だが、年2回の開催で各回30社程度のスタートアップ企業の参加を見込んでいる。受講するには、一定の基準をクリアする必要があるという。プログラムの内容や募集スケジュール、参加企業の審査基準などは検討中で、今後詰めていく。将来的には1億ドル規模の投資ファンドを設立し、資金調達や経営もサポートしたい考えだ
渋谷を世界的なスタートアップ集積地に、東急不動産がMITと駅前に育成拠点開設 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)