ガザ空爆への抗議デモ、ロンドンで数万人参加 世界各地でも
英ロンドンで28日、
イスラエルによるガザ攻撃に抗議する大規模な集会が行われ、数万人が参加した。
参加者はパレスチナの旗やパレスチナを支援するプラカードを持ち、
ガザ地区の空爆停止をイスラエルに呼びかけた。
イギリス政府に、
イスラエルへの軍事支援停止を求める声もあった。
バーミンガムや
グラスゴー、
ベルファストなどでも、
同様のデモが行われた。
ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスは10月7日、
イスラエル南部を攻撃。
1400人が殺害されたほか、
229人が人質として連れ去られた。
これ以降、
イスラエルは報復措置としてガザ地区への空爆を続けており、
ハマスが運営するガザ地区の保健当局によると、
28日までに8000人以上が殺された。
イギリスではこの3週間、
週末に大規模な抗議運動が行われている。
ロンドンでは、
ゴールデン・ジュビリー橋の近くに人々が集まり、
「ガザの虐殺を止めろ」、
「パレスチナに自由を、イスラエルの占領を止めろ」
といったプラカードを掲げた。
また、
「イスラエルへの軍事支援を止めろ、ガザへの空爆をやめろ」、
「我々はみなパレスチナ人だ」と叫んだ。
デモに参加したシュリフ・エル・アムラウイさんはBBCに、
「たくさんの子供が毎日殺されているので、こうして行進しながら泣いている。どうして? どうしてもっと子供を殺そうなんて思うのか」と話した。
自分の子供たちと参加したアブドル・マフーディさんは、
「自分たちにとって何より大事なのは、子供を殺すのをやめさせることだ。やめなくてはだめだ」と力説した。
参加者の中には、
「川から海まで」というスローガンを連呼する人たちもいた。
ヨルダン川と地中海の間の土地を意味するスローガンで、
この地域にはイスラエルも含まれる。
このスローガンについては
スエラ・ブラヴァマン英内相が、
イスラエルの破壊を求める内容に当たるか検討すべきだと、
警察幹部に要請している。
イスラエルや多くのユダヤ系団体は、
ブラヴァマン氏の意見に賛成している。
一方、
「パレスチナ連帯活動」をはじめとする団体は
これに反発。
このスローガンは
「パレスチナ人全員が自由と平等、正義を求める権利」
をうたったものだとしている。
ロンドンではデモ警備のため、
警官1000人以上が出動した。
ヘイトクライム(憎悪犯罪)を含む公共の秩序を乱す行為や、
警官などへの暴力で9人が逮捕された。
警察は、
イスラエル大使館の周りに抗議者が集まるのを禁止した。
さらにロンドンの一部地域では、
武器や危険物について個人や車両の捜査権限を拡大した。
■世界各地で同様の抗議集会
同様に世界各地で、停戦とガザ地区への支援物資供給を求める抗議集会が開かれている。
トルコ・イスタンブールでは、
パレスチナを支持する集会に
レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が出席。
数十万人を前に、
「ガザで続く虐殺の主な犯人は西側だ」としたうえで、
「イスラエルは22日間、公然と戦争犯罪を犯し続けているが、
西側の首脳はイスラエルに停戦を求めるどころか、
(戦争犯罪に)反応することもできずにいる」と発言した。
また、イスラエルが「戦争犯罪人」のようにふるまい、
パレスチナ人を「排除」しようとしているとも非難した。
米ニューヨーク市では27日、
中央ターミナル駅のグランド・セントラル駅に
抗議参加者が殺到し、
駅が一時閉鎖された。
マレーシアや
インドネシアでは、
アメリカ大使館前に人々が集まり、
イスラエルによるガザ地区攻撃を非難した。
チュニジアでは、フ
ランス大使館前で同様の集会が行われた。
このほか、豪・西オーストラリア州の州都パースや、
独ベルリン、
仏パリ、
伊ローマ、
インドのニューデリー、
北欧や
中東の各国でも、
パレスチナを支持する人々が集会を行った。
パレスチナ自治区のヨルダン川西岸地区では、
イスラエルで収監されているパレスチナ人の家族らが、
受刑者の解放とガザ地区への連帯を訴えた。
(英語記事 Thousands at pro-Palestinian protest in London / Pro-Palestinian protests around the world)
(c) BBC News
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