リニアのシールド機で再び不具合、掘削土詰まり外殻が7cmへこむ
青野 昌行
日経クロステック/日経コンストラクション
リニア中央新幹線の東京都内の建設現場で、2023年5月に掘進を再開したばかりのシールド機で再び不具合が見つかり、掘削を中断していることが分かった。シールド機の周囲に掘削土が詰まり、鋼製の外殻「スキンプレート」が約7cm内側に変形していた。次の掘進再開は24年春になる見込み。JR東海が23年10月6日に明らかにした。
スキンプレートの損傷箇所。模型によるイメージ(出所:JR東海)
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トラブルがあったのは、たて坑「北品川非常口」(東京都品川区)から名古屋方面に泥土圧シールド工法で大深度地下を掘り進める北品川工区だ。施工者は熊谷組・大豊建設・徳倉建設JV。現在は、本掘進を始める前に地上への影響などを検証する「調査掘進」の段階だ。
北品川工区の調査掘進範囲。シールド機は2023年10月6日時点で、発進した北品川非常口から約124mの位置にあった(出所:JR東海)
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北品川工区では21年10月に調査掘進を始めたものの、添加材の吐出口に不具合が発生。22年3月に50mほど掘進したところで作業を停止した。このトラブルで1年以上の掘削中断を余儀なくされている。当初は22年3月までに調査掘進範囲の300mを掘り終える予定だったが、現在、約124mの地点で止まっている
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