フランス、テロ警戒を最高レベルに 「ガザ情勢に関連」のテロで緊迫
フランス北部アラスで2023年10月13日、刃物を持った男が襲撃した高校の近くで様子を見守る人たち=ロイター
フランスのボルヌ首相は13日夜、国内のテロ警戒レベルを最高段階のレベル3に引き上げると発表した。仏政府は、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃後、中東の対立がフランス国内に波及することへの懸念を強めていた。同日にはイスラムの過激思想に関係するとみられるテロ事件が発生し、緊張が高まっている。
【写真】フランス北部アラスで2023年10月13日、刃物を持った男が襲撃した高校で捜査にあたる警察官ら=ロイター
北部アラスでは13日午前11時ごろ、
刃物を持った男が公立高校を襲撃し、
教員1人を殺害する事件が起きた。
検察当局によると、
男はチェチェン共和国出身の20歳で、
襲撃した高校の元生徒だった。
男はイスラム過激派の思想に染まっているとして
警察の要注意人物リストに載っており、
襲撃時には「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫んでいたという。
同日午後には、
パリ郊外で刃物をカバンに入れて持ち歩いていた男が逮捕された。
仏紙ルモンドなどによると、
男は「イスラム過激派運動に近い人物」として警察が警戒していたという。
この事件は、
マクロン大統領が北部アラスの襲撃された高校を訪れた際に
「別のテロの試みが失敗に終わった」として明らかにした。
ダルマナン内相は
同日夜のニュース番組で、
高校の襲撃事件について、
「中東で起こったことと恐らく関連がある」と述べ、
イスラエルとハマスの軍事衝突と、
容疑者の動機の間に関連があるとの見方を示した。
朝日新聞社
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