大阪IRの液状化対策は建物直下だけ、費用を想定の4割減に
安藤 剛
日経クロステック/日経コンストラクション
大阪府と大阪市は統合型リゾート(IR)施設を整備する夢洲(ゆめしま)の
液状化対策について、
施工範囲を整備区域の43%に相当する
建物直下に限定する考えだ。
工事費は、整備区域の77%での施工を想定していた当初額の4割減に当たる255億円と見込む。府と市のIR推進局が2023年9月19日に発表した。
■IR区域の43%で液状化対策
「IR区域における液状化対策に関する検討結果」に掲載された対策内容の平面図(出所:大阪府・大阪市)
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府と市の設置した液状化対策に関する専門家会議(座長:大島昭彦・大阪公立大学特任教授)が同日に第7回会合を開き、21年12月から重ねてきた検討の結果をまとめた。49.2haのIR区域のうち建物直下の約21haを対象に、液状化対策としてセメント系固化工法の地盤改良を施す。改良層の厚さは3~5m程度とする。
■液状化層は埋め立て層の中に散らばっている
「IR区域における液状化対策に関する検討結果」に掲載された対策内容の断面イメージ(出所:大阪府・大阪市)
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原則として機械攪拌(かくはん)による深層混合処理工法で格子状に改良する。MICE(会議・展示)施設の直下のうち、地盤の硬さを示す「N値」が他の区域よりも低く軟弱な箇所は、中層混合処理工法で全面改良する
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