処理水」批判は中国のみ、ロシアも言及せず…IAEA総会で孤立印象づける

読売新聞オンライン

ウィーンで開かれたIAEA総会で演説する高市科技相(9月25日)=森井雄一撮影

 

 

 

 

 【ウィーン=森井雄一】

 

オーストリアの首都ウィーンで開かれた国際原子力機関(IAEA)の年次総会が9月30日未明(日本時間30日午前)、閉幕した。東京電力福島第一原子力発電所の処理水放出を批判したのは中国のみで、日本の取り組みを支持する声が上がるなど各国は理解を示した。 

 

 

 

【図解】日中のトリチウム年間排出量を比較すると、中国の方がはるかに多い

 

 

 

 

 処理水放出後、初めての総会で、初日の25日の総合討論では中国が処理水を「核汚染水」と呼んで批判したことに対し、高市科学技術相が反論するなど日本と中国の代表が応酬を繰り広げた。外務省関係者は中国の主張を「批判ありきの批判」と指摘した。

 3日間の総合討論で日本の取り組みや処理水放出を批判したのは中国だけだった。中国に歩調を合わせて日本産水産物の輸入制限を検討しているロシアも総合討論では言及せず、中国の孤立を印象づけた。処理水放出に「憂慮」を示したのもシリアだけだった。

 一方、ドイツやイタリア、オーストラリア、マレーシアなど13か国は、IAEAの監視体制や日本の情報公開の取り組みを評価した。

 29日には、日米韓など8か国が共同提出した北朝鮮の核開発を非難する決議が全会一致で採択された。

 総会ではラファエル・グロッシ事務局長の再任も正式に認められた。2期目の任期は12月から4年間

 

 

 

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