世の中には、

 

悪い奴が、非常に、多いですが、

 

人生は、悲しくも、運でもあります

 

が、

 

そんな、切ない、我々の人生、

 

時には、捨てる神もあり、

 

”拾ってくれる神” 様も、おります。

 

「のんちゃん、良かったですね!」

 

 

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「2年先までほぼ休みなし」のんが切り開く独自路線 ジャニーズ問題で「能年玲奈」使えない問題脚光...エージェント語る7年半

J-CASTニュース

コンサルティング会社「スピーディ」の福田淳社長。

2016年4月から俳優・のんさんのエージェントを務めている

 

 

 

 

 

 ジャニーズ事務所の創業者、ジャニー喜多川氏=2019年に87歳で死去=による性加害問題を機に、タレントの人権問題が焦点になりつつある。

 

 

  【写真】俳優・のんさんの直近の姿  

 

 

そんな中で、改めて注目が集まっているのが俳優の「のん」さん(30)

 

 

をめぐる問題だ。

 

 

 

 

のんさんは、

本名の「能年玲奈」としてNHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13年)でブレークしたが、

所属していた事務所「レプロエンタテインメント」との間で独立トラブルが起こり、16年に改名。

 

 

ほとんど仕事がない時期もあり、

「芸能界の圧力」が原因だという指摘もあった。  

 

 

それでも活躍を続けるのんさんは、

いかにして独自の路線を切り開いてきたのか。

 

ジャニーズ事務所をめぐる今回の事態は、のんさんにどのような影響を与えるのか。

 

そして、芸能界は変わるのか。

 

のんさんのエージェントを務めるコンサルティング会社「スピーディ」の福田淳社長に2回に分けて聞いた。

 

 

(聞き手・構成:J-CASTニュース編集部 工藤博司)

 

 

 ■ハリウッドの契約を見てきた弁護士も驚愕 ―― 

 

福田さんは、もともと映画業界でキャリアを重ねてきました。

のんさんに関わるようになったきっかけをお聞かせください。 

 

 

福田淳社長(以下、敬称略): 

ソニーグループに20年いました。元々は映画監督になりたかったのですが、最初の10年は「ソニー・ピクチャーズエンタテインメント」のM&A担当で新規事業の責任者をしていました。

後半10年が社内起業で立ち上げた「ソニー・デジタルエンタテインメント」です。ハリウッド10年、日本のテック系10年。こういったキャリアを持つ人は多くないと思います。ソニーの先輩が役職定年になる中で、「勢いがあるうちに辞めなきゃ」と17年に立ち上げたのがスピーディです。    

 

 

 

のんとの接点ができたのは15年末で、

エージェントを始めたのは今から約7年半前の16年4月です。

ある出版エージェントの友達から

「なかなか日本の芸能で困っているよ」という話があって会ってみたら、

本当に信じられないような内容でした。

 

 

いわゆる奴隷契約と申しましょうか、

 

低賃金で移籍の自由もなく、

 

本名が使えないとか...。

 

 

うちの弁護士はハリウッドの契約を見てきた弁護士ですが、

 

その内容には驚愕していました。

 

 

事実として「能年さん、サインしてしまっているので、本名使えないみたいですよ」と伝えたら、

本人は次の日に「NON」って書いてきて、

「これ、小文字にしたら絵文字の笑顔に見えますから」ということで

「私のことは『のん』って呼んでください」。

 

 

それから7年が経ちました。そんなひどいことが21世紀に起きるものなのか、

今でも信じられません。

 

同じくらいの年の娘がいるんですよ。

子どもを持つ父としても、正義感からしても、のんに起きていることは許せないと思いました

 

 

広告クライアントは延べ55社、28社が継続中

―― 最近でも、国民民主党の玉木雄一郎代表が記者会見で言及するなど、ジャニーズ問題と、のんさんをめぐる問題を関連付けて議論されることがあります。 福田: 今回のジャニーズ問題や、「あまちゃん」再放送を機に「そういえば『のん』っていう人もいたね」「まだ俳優してるの、この子」となることがあるようです。中には「あの子何か問題起こして干されてるんだわ」と思っている方もおります。だけど別に何もないんですよ。のんの「劣悪な労働条件なので移籍したい」という訴えが、前事務所の「お前育てたの誰だと思ってんだ!」という反応になった、ということです。    この機会に、僕がエージェントを始めてからの代表的な仕事をまとめたのですが、23年に映画「さかなのこ」で「第46回日本アカデミー賞 優秀主演女優賞」をいただいたほか、アニメ映画「この世界の片隅に」(16年)も好評でした。広告クライアントは延べ55社。うち継続中が28社です。電通・博報堂からはほとんど相手にされていないので、全部直取引です。テレビ局は編成と営業が全く別会社みたいなものなので、(CMの枠を売る)営業サイドとすれば、お金が入る分には誰が出ていようと構わないわけです。ですが、(番組そのものを担当する)編成となると、にらみがきいてしまうので出せない。

 

 

 

―― 19年には、ジャニーズ事務所が元SMAPメンバー3人の出演を妨げようとテレビ局側に圧力をかけた疑いで公正取引委員会が調査を行い、「該当するような行為があった場合は、独占禁止法に抵触する」として「注意」した、という経緯があります。当時、ウェブサイトに「CMの依頼が多くあり広告には出ることができています。でも彼女は女優です。現場からの熱烈なオファーもある、のんが三年間テレビ局で1つのドラマにも出演が叶わないことは、あまりにも異常ではないでしょうか?」と書き込んだことが話題になりました。この4年間で状況は変わりましたか。 福田: 19年当時は色々な(地上波の番組を製作している)プロダクションから「のんさん主演でこんなのやりたいんです」という脚本が来て、検討している間に立ち消えになっていたのですが、今ではゼロになりました。「こんな話ありますよ」もゼロ。ただし、ネットフリックスやアマゾンプライム、U-NEXTといったオンラインメディアとは取引があります。いつも「新しいことやりませんか」とお声がけいただいており、新規案件も多数あります。 ―― 地上波ドラマには出られない状況が続く一方で、別のところで道が開けつつあるということですね。 福田: 元々僕はブランディングのプロでもあります。「能年玲奈」という「商品」は、それが自分の本名だったことが悲劇なのですが、「のん」という芸名に変えたことでブランディングは十分できています。本人が地上波ドラマに出られる状態が正常だとは思いますが、それを目的にしていないのと、テレビドラマに出ることが成功だという時代ではなくなっています。「テレビドラマに出られなくてかわいそう」という声がありますが、全然かわいそうじゃないんですよ。たくさん収入はありますし、好きなことをやっていますし。

 

 

 

 

 

ずっと売れているので、2年先までほぼ休みなし

―― てっきり冷や飯を食わされていると思っていたのですが、違うわけですね。 福田: ずっと売れているので、常に2年先ぐらいまでほぼ休みなしで悲しむ余地がない、というのが実情です。 ―― ご本人は、自らが置かれている状況をどう受け止めているのですか。 福田: すごく元気です。精神的にめちゃくちゃ強い、自己肯定感が200%ぐらいある人です。 ―― のんさんの個人事務所「non」と、スピーディ社がエージェントとしてマネジメント契約を結ぶ、という形をとっています。芸能事務所に所属する、という伝統的なスタイルとは異なります。 福田: 当初は僕の会社に「所属」するというやり方もあったのですが、「もうやめた方がいい。僕だっていつ豹変して、『奴隷契約』にするか分からない。だから大人は信じないで」ということで、エージェント契約になりました。    米国であれば俳優が一番偉いわけです。例えばトム・クルーズが一番お金を持っていて、経理、総務、運転手、ブッキング担当、付き人がいて、いわば「トム・クルーズカンパニー」なわけです。エージェントというのは、俳優を売り込んだり原作権を買ってきたりする役割です。スポーツの分野で活躍している団野村さんが分かりやすいですね。日本ですごい選手がいると、売り込みに行ってくれたりする。    ハリウッドでは一番の主体にある人(俳優)が契約のフレーム(大枠)をつけて、あとは弁護士さんが見る、というのは普通なのですが、日本ではそういうことの訓練ができている人は少ない。タレントがギャラの交渉も知らなければ、契約に噛むこともできないというのは、僕からすれば驚くべき事実でした。年端もいかない人を地方から連れてきて「訓練してあげよう」なんて言っているうちに、奴隷契約に持ち込んでしまう。公正取引上、非常に問題がある、優越的地位の濫用だと思います。 ―― 所属ではなくエージェント制にするメリットは、どういったところにありますか。 福田: のんが自分の会社をつくって、そこと僕の会社がある期間、独占的な契約をしましょう、その年数の中で僕の働きが悪かったらクビにすればいい、という考え方です。それがフェアトレード(公正な取引)だと思います。他のタレントと違って、仕事のギャラがいくらで、どんな意味があるのかを完全につかんでいるので、生き生きしていますよね。僕からは、「嫌な仕事はやらなくていいと思うけど、ある程度責任を持ってやった方がいい大きい仕事もあるし、小さくてもSDGs(持続可能な開発目標)啓発の仕事など、社会的に意味があるものは一生懸命やろう」と伝えています。    LINEのCMではLINE幹部の方がすごく応援してくれました。「起用をやめろ」という脅しの電話も各方面にあったようですが、クライアント(LINE)が「正義は勝つと思います」と言ってくれて、あのCMはOKになりました。ユニクロのCMは、ナンバー2に頼んでアジア18か国での展開が実現しました。    このように独自の路線を切り開けていけたから、消されずに何とか生き延びてきました。だからこそ、ジャニーズ問題が出るたびに副次的に、能年玲奈の問題が出てくるという構造になっているのだと思います。 (インタビュー後半に続く。10月1日掲載予定です) 福田淳さん プロフィール ふくだ・あつし ブランドコンサルタント、スピーディ社長。1965年、大阪府生まれ。日本大学芸術学部卒。ソニー・ピクチャーズエンタテインメントを経て、2007年にソニー・デジタルエンタテインメントを創業。17年に株式会社スピーディ設立。「のん」をはじめとする俳優・ミュージシャンなどのタレントエージェント、ロサンゼルスでのアート・ギャラリー運営などを行っている。金沢工業大学大学院客員教授や横浜美術大学客員教授も務める。著書、講演多数

 

 

 

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