中国、処理水問題で国際的孤立 IAEAを〝支離滅裂〟批判も「フェイクニュース受け入れる国なし」と欧州外交筋

夕刊フジ

東京電力福島第1原発の敷地に並ぶ処理水を保管するタンク(大塚聡彦撮影)

 

 

 

 

 

東京電力福島第1原発処理水の海洋放出をめぐり、中国が国際原子力機関(IAEA)を批判し始めた。IAEAの検査で放射性物質が日本の制限値未満だったと説明したことを「加盟国の十分な議論を経ずに行われており、独立性に欠ける」と主張したが、中国の処理水批判は「フェイクニュース」扱いされているのが実態で、国際社会で孤立を深めるばかりだ。 

 

 

 

【写真】サーフィンで処理水放出の安全性をアピールする進次郎氏 

 

 

中国外務省の毛寧副報道局長は12日の記者会見でIAEAの検査を正当な結果と認めないとし、「隣国などの利害関係者が実質的に参加する長期的で有効な国際モニタリング(監視)の仕組みを、国際社会は求めている」と強調した。だが、モニタリング結果を分析・評価するIAEAの国際的枠組みへの参加を拒否したのは中国のほうだ。 中国はIAEAの「独立性」を批判するが、IAEAの2023年度予算によると、各国の拠出額は首位の米国(25・1%)に続き、中国は2位(14・5%)で、3位の日本(7・7%)の2倍近い比率だ。IAEAは図らずも資金拠出国に左右されない独立性を発揮したといえる。 毛氏は別のモニタリングの枠組みが必要だと主張する一方で、「いかなるモニタリングを行っても核汚染水の海洋放出を許可することにはならない」と言い出すなど支離滅裂だ。 欧州外交筋は「中国のフェイクニュースを受け入れる国はない」と指摘するなど中国の非科学的な主張に距離を置いている。先日の東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日中韓)首脳会議でも中国の処理水放出批判に追随する国はなく、20カ国・地域(G20)首脳会議では批判すらできなかった。 いまや味方してくれるのは、ロシアと北朝鮮、日本国内の一部左派勢力ぐらいだ

 

 

 

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