米誌タイム「次世代の100人」に性被害告発の元自衛官・五ノ井里奈さん選出

 

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アメリカの有力誌「タイム」が発表した2023年の「次世代の100人」に、元陸上自衛官で現職時に同僚から受けた性被害を告発した五ノ井里奈さんが選ばれました。 タイム誌はアーティストや社会的な活動家など、若い世代を中心に今後活躍が期待される人を「次世代の100人」として選出しています。 13日に2023年の100人が発表され、陸上自衛隊郡山駐屯地に勤務していた際、当時の同僚から性的被害を受けたと実名で訴えた五ノ井里奈さんが選ばれました。 タイム誌は、五ノ井さんの行動がきっかけで支援の波が広がり、自衛隊内でのハラスメント行為の大規模な調査につながったほか、多くの女性たちが被害を名乗り出るようになったと紹介。 性暴力について発言することが長い間タブーとなっている日本で、五ノ井さんの勇気がすべての被害者に戦う希望を与えているとしています。 日本からはほかに、両親が中国の新疆ウイグル自治区出身で、ことし衆院議員となった英利アルフィヤさんが選ばれ、男性が要職の多くを占めるなど構成が偏った議会の中で、国の多様性を表すための架け橋となっていると紹介されています。

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米誌タイム「次世代の100人」に性被害告発の元自衛官・五ノ井里奈さん選出(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース

 

 

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五ノ井さん事件から学ばず……パワハラ報道の陸上自衛隊”ハカイダー”が「陸将昇進」の特殊事情

FRIDAY

戒田陸将。防衛大卒で第一空挺団長を務めるなど経歴は申し分ないが……

 

 

 

 

 

 

「〝パワハラの権化〟と呼ばれた人が何のお咎めもなく出世できるんだから、陸上自衛隊に自浄作用はないのでしょうね……」(現役の陸自幹部) 

 

 

 

 

 

 

 

今年8月29日に発令されたある人事を巡り、自衛隊内部から不満の声が続出している。 「戒田(かいだ)重雄氏(54)に関する人事です。戒田氏は防衛大学の出身で、陸自のエリート部隊として知られる第1空挺団団長などの要職を歴任。陸自の出世街道をひた走っていました。 その一方で、部下に対して度を越えた指導、監督を行うことでも知られた存在。彼が上長に就任すると部下が次々に辞めてしまうので、現場の士気は下がる一方だったとか。ついたアダ名は本人の苗字にちなんで『ハカイダー』でした」(同前) 戒田氏のパワハラ疑惑が表沙汰になったのは遡ること3年前。「文春オンライン」が当時、第1空挺団長だった戒田氏の素行について詳しく報じたのだ。 記事によると戒田氏は「金銭管理ができていないやつは自衛隊失格」と部下に言い放ち、貯金額やローン残高などが記された家計に関する書類を提出させたうえ、貯金が100万円未満の者や借金を抱えていた隊員を公衆の面前で罵倒したという。ほかにも、1分でも待たされると部下を怒鳴りつけるなど、戒田氏のパワハラにまつわるエピソードがいくつも報じられた。 陸自関係者が言う。 「自衛官としての業務とは関係のない個人情報の提出を強要したのが事実ならば、ハラスメントの観点から見て由々しき問題です。この記事が出た時、『とうとう“ハカイダー”の悪行が白日の下に晒された』と快哉を叫ぶ声が陸自のあちこちから聞こえてきました」(陸自関係者) 「当の戒田氏は『(文春オンラインの記事は)事実無根だ!』と否定していました。ところがその後、確実視されていた人事教育部長への昇進が見送られました。事態を重く見た防衛省と陸自最高幹部が待ったをかけた、ということでしょう。人事教育部長は民間会社でいう人事部長に当たるポジションです。 結局、戒田氏は陸上幕僚監部運用支援・訓練部長に異動。そのままキャリアを終えると思われていました。ところが……そんな彼が今年8月、突如として陸将補から陸自ナンバー2の陸将に昇進。福岡など九州の防衛を担う第4師団長を任されることになったのです。 集団性的暴行を受けた元自衛官の五ノ井里奈さん(23)の実名告発がきっかけとなり、防衛省はハラスメントの再発防止策を打ち出したり、実行犯とされる自衛官を懲戒免職にしたりと対応に追われました。防衛省や陸自の上層部はハラスメントは許さないという印象を前面に打ち出さねばならず、ハラスメント問題でケチがついた戒田氏は間違いなく冷や飯を食わされ続けると見られていただけに、陸自内で衝撃が走りました……」(陸自関係者) なぜ、戒田氏は返り咲くことができたのか。前出の陸自幹部はこう見ている。 「戒田氏は陸自内の人事に大きな影響力を持つ防衛省の町田一仁元人事教育局長(61)と親しい。戒田氏を評価する森下泰臣陸将(57)が陸自ナンバーワンの陸上幕僚長となったことも大きかった。前陸上幕僚長の吉田圭秀氏(60)は東京大学出身で、制服組の本流である防衛大学出身者ではなかった。 それを防大出身の森下氏はよく思っていなかった。ハラスメント問題について厳しく対応した吉田氏と対照的に、森下氏は防大の後輩・戒田氏を可愛いがったというわけです。戒田氏は部下には厳しい反面、上司に取り入るのは上手いといいますから。陸自内では『五ノ井さんの件があった後に、よくパワハラ疑惑で叩かれた人間を昇任させたものだ』と批判の声があがっています」 「ハラスメントを一切許容しない組織環境は、防衛力の中核である自衛隊員の能力を発揮するための基盤の強化のために必ず構築しなければならない」 「『人』 の組織である防衛省・自衛隊 において、ハラスメントは隊員相互の信頼を失わせ、精強性を揺るがす、決してあってはならないものである」 「防衛省・自衛隊は、ハラスメントが一切許容されない組織になったと、 隊員のみならず国民からも認めてもらえる組織になるよう、しっかりと取り組んでください」 今年8月18日、浜田靖一防衛大臣(67)は五ノ井さん事件の後に発足した有識者会議における「ハラスメント防止対策の抜本的見直しに関する提言」を受け、内部文書で上記のように呼びかけた。 「これは陸自内にも通達されました。そんななかハラスメント疑惑を報道された幹部を出世させる防衛省、陸自当局の判断は『ハラスメントが一切許容されない、国民からも認めてもらえる組織』を目指すという自衛隊の方針と逆行しています」(前出の陸自幹部) 防衛省が昨年に実施した自衛隊内の特別監査によれば、ハラスメント被害の申し出があったケース約1325件のうち、6割以上が相談員、相談窓口を利用しておらず、対応の不備が指摘されている。 また、相談員から人事への悪影響を示唆されたり、犯人探しや報復を懸念して相談を躊躇した例が多数あったことも判明している。防衛省関係者が嘆く。 「ハラスメント被害に遭っても『上には逆らうな』『和を乱すな』という空気が隊内にあって、話の持って行き場がない。これに尽きると思います。その反面、今回の戒田氏の人事のように、一度ケチがついても“自衛隊ムラ”の中で出世コースに乗ってしまえば、お咎めなしで昇進できる。ハラスメント撲滅は掛け声だけで本当はやる気がない、と自衛隊の内外に示したようなものです。人手不足が叫ばれる中、いい人材を確保するのがますます難しくならないかと心配です。 今回、戒田氏がトップに就任した第4師団は大部隊です。台湾有事の際、前線をバックアップする重要エリアでもある。もしこの部隊でハラスメント行為が横行し、師団が疲弊してしまうようなことがあれば国防に直結する」 五ノ井さんの事件によって明らかになった隠ぺい体質、身内への甘さを真剣に改善しようとしない限り、陸上自衛隊は国民から見放されるばかりか、国防の任務すらも果たせなくなるのではないか。

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