中露「不在」のG20首脳会議、開幕へ…モディ首相とバイデン大統領は関係強化図る

読売新聞オンライン

8日、インドの首都ニューデリーで会談したバイデン米大統領(左)とモディ印首相=インド首相府のSNSから

 

 

 

 

 

 【ニューデリー=浅野友美、田島大志】

主要20か国・地域(G20)首脳会議が9日から、インドの首都ニューデリーで開幕する。中国の習近平(シージンピン)国家主席とロシアのプーチン大統領が不在の会議に先立ち、議長国インドのナレンドラ・モディ首相とバイデン米大統領が会談し、関係強化を図った。

 

 

 

 

 10日まで開かれるG20にはインドや南アフリカ、インドネシアなどグローバル・サウスと呼ばれる新興・途上国も出席する。ロシアによるウクライナ侵略で価格が高騰し、グローバル・サウスを直撃している食料、エネルギー問題のほか、気候変動や債務問題について集中的に協議される見通しだ。ウクライナ侵略を巡る議論がまとまり、首脳宣言が出せるかが焦点になる。

 

 

 

 習氏とプーチン氏は欠席し、中国は李強(リーチャン)首相、ロシアはセルゲイ・ラブロフ外相が代理で出席する。

 

 

 

 インド入りしたバイデン大統領は8日、ニューデリーでモディ首相と会談した。共同声明では、戦闘機用のジェットエンジン共同生産に向けた手続きの進展や、日米豪印の枠組み「クアッド」の重要性を明記した。半導体の強靱(きょうじん)なサプライチェーン(供給網)の構築も盛り込まれた。

 

 

 

 外交筋によると、モディ氏は来年1月、「共和国記念日」の式典にバイデン氏を招くとともに、クアッド首脳会議の開催も検討中だという。覇権的な動きを強める中国へのけん制が念頭にある。

 

 

 米印両国は、南アジアとサウジアラビアなどの中東、欧州を結ぶ交通や通信のインフラ整備計画の協議も進めている。米国家安全保障会議(NSC)インド太平洋調整官のカート・キャンベル氏は会談後、「大きな前進を果たす可能性がある。舞台裏で精力的に調整している」と記者団に述べた

 

 

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