恒大集団、負債総額47.8兆円超 過去2年の累積損失は16兆円以上に

配信

CNS(China News Service)

恒大集団の許家印氏(2019年3月26日撮影、資料写真)。

 

 

 

 

【CNS】

中国の不動産大手である恒大集団(Evergrande Group)は7月17日夜、ついに自社の「会計帳簿」を公開し、2021年、2022年と2022年中期の業績報告書の三つの財務報告書を続けて発表した。  

 

 

 財務報告書によると、昨年と2021年の2年間の合計赤字額は8120億元(約16兆2053億円)以上に上り、負債総額は2兆4000億元(約47兆8975億円)を超えた。 

 

 

 

 

 恒大は2021年の業績報告書で、6862億2000万元(約13兆6950億円)の純損失のうち、経営損失が約1137億5000万元(約2兆2701億円)であることを明らかにした。

 

 

また、開発中の物件及び売却目的で保有する完成物件、投資物件の公正価値の減損が4049億5000万元(約8兆817億円)、土地の返還に伴う損失、金融資産の減損損失、およびその他の非経営的な損失金額が1802億元(約3兆5963億円)、税金控除が126億8000万元(約2531億円)となったことを示している。 

 

 

 

 

 貸借対照表によると、

2022年12月31日時点で、

 

恒大の負債総額は2兆4374億1000万元(約48兆6441億円)に上り、

 

契約負債の7210億2000万元(約14兆3896億円)を除いた金額は1兆7163億9000万元(約34兆2545億円)となる。

 

 

その内訳は、

借款が6123億9000万元(約12兆2217億円)、

 

貿易の未払金およびその他の未払金が1兆22億6000万元(約20兆24億円、うち工事未払金<材料費>が5961億6000万元<約11兆8977億円>)、

 

その他の負債が1017億4000万元だという。  

 

 

さらに、恒大の資産状況を見てみると、

2022年末時点での総資産は1兆8383億4000万元(約36兆6883億円)であり、

 

純資産は約マイナス5991億元(約11兆9564億円)となっている。

 

 

その内訳は、

流動資産が1兆6651億9000万元(約33兆2327億円)であり、全体の大半を占めている。

 

 

一方、

開発中の物件プロジェクトは1兆1360億8000万元(約27兆1579億円)であり、

現金および現金同等物はわずか43億3400万元(約864億9493万円)だった。 

 

 恒大は年報で、

膨大かつ優良な土地の備蓄は、

同社の「保交楼(住宅の確実な引き渡しを保証する)」、

債務を段階的に返済し、

正常な経営へと回復するための堅固な基盤だと記している。 

 

 

 これら二つの開示を延期していた年報に対し、

監査機関の上会柏誠会計師事務所が「コメント不能」との報告を出している。

 

 

その理由は恒大の持続的な経営に多くの不確実性があることや、

期首の比較データに対する十分な監査証憑書類が得られなかったためだ。 

 

 

 補完された財報は

株式の再上場において重要な前提条件の一つだが、

恒大は財報の中で、

 

当社の株式は引き続き取引停止中であり、

別途通知があるまでこの状態は続くと説明している。  

 

 

今後の展望として、

恒大は、「保交楼」などの重点的な取り組みを全力で推進し、

新エネルギー車(NEV)や

不動産管理サービスなどの事業セクターにおける持続的な運営を行い、

同社のコアアセットの効率的な処理と有効な活用を模索し、

リスク解消を着実に進めることを表明している。  

 

恒大が「いくら借金を抱えているのか」という疑問に

ようやく答えを示したことで、

 

中国一の大金持ちだった恒大の許家印(Xu Jiayin)氏が

逆風を乗り越えることができるかに、

人々はより一層関心を寄せている。

 

(c)CNS/JCM/AFPBB News ※この記事は、CNS(China News Service)のニュースをJCMが日本語訳したものです。CNSは1952年に設立された中華人民共和国の国営通信社です

 

 

恒大集団、負債総額47.8兆円超 過去2年の累積損失は16兆円以上に(CNS(China News Service)) - Yahoo!ニュース