G20、6回連続声明見送り ロシアで対立、財務相会議
20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後、記者会見する鈴木財務相(右)と日銀の植田総裁=18日、インド西部ガンディナガル(共同)
【ガンディナガル(インド西部)共同】
日米欧の先進国に中国やロシアなど新興国を加えた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は18日、インド西部ガンディナガルで2日間の討議を終え閉幕した。
ウクライナに侵攻したロシアへの対応を巡る対立が解けず、
共同声明の採択を6会合連続で見送った。
議長を務めたインドのシタラマン財務相は閉幕後に記者会見し、
ロシアのウクライナ侵攻に関する表現を巡って参加国の合意が得られなかったと説明した。
政策協調の場としての機能不全が決定的となり、9月9、10日に開催する首脳会議(G20サミット)に重い課題を残した。
日本からは鈴木俊一財務相と日銀の植田和男総裁が出席した。
2日間の討議では、
歴史的な物価高に対応した米欧などの急激な利上げで、
世界経済の成長ペースがさらに減速しかねないとの懸念を共有。
その上で、新興国や途上国が抱える巨額債務の返済負担を
軽減する必要性を確認した。
債務はドル建てが多く、米国の利上げで利払いが膨らむためだ