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G7関係者が奥日光に到着 地元側が見学会でおもてなし
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遊覧船の展望デッキから中禅寺湖の周辺の景色を楽しむG7各国の閣僚ら=24日午後3時50分、日光市中宮祠、代表撮影© 朝日新聞社
主要7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合が日光市内で24日始まり、各国の大臣ら関係者が現地に到着した。この日は、地元主催のエクスカーション(見学会)が催され、各国の大臣、政府関係者ら約40人が、会合が開かれる奥日光周辺の自然などを体験した。
小倉将信・男女共同参画相(右)に宣言書を手渡す高校生ら=2023年6月24日、宇都宮市、石原剛文撮影
見学会を主催したのは、県や日光市などでつくる推進協議会。県立日光自然博物館(日光市中宮祠)には、奥日光の自然や歴史を紹介する展示があり、これをスタッフが説明した。
また、参加者到着の際は、玄関ホールで、福田富一知事、粉川昭一日光市長、各国の国旗を持った地元の市立中宮祠小中学校のこどもらが出迎えた。館内では、高校生によるクラシック演奏や日本の童謡の披露もあった。
福田知事は「国際観光地・日光を知ってもらい、栃木県のファンになってほしい。関係者一丸となりおもてなしをしたい。プライベートでも日光を訪れてほしい」とあいさつした。
その後、参加者は近くの中禅寺湖畔へ移動。遊覧船に乗り、デッキから初夏の奥日光の景色を堪能した。
このほか、24日夜は、政府主催のレセプション(非公開)もあった。
25日は大臣会合と議長役の小倉将信・男女共同参画相の会見が、会場となるホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」である。コロナ禍での教訓や女性の経済的自立について各国が議論する。(山下龍一)
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宇都宮市のJR宇都宮駅東口のライトキューブ宇都宮では24日、「男女共同参画社会づくりに向けての全国会議」が開かれた。G7会合に関連して内閣府が主催。起業やNPO法人で活躍する女性が表彰されたほか、小倉将信・男女共同参画相と県内の中高生との意見交換があった。
あいさつで小倉大臣は
「男女共同参画社会の実現と女性活躍の推進は世界共通の課題」
とし、
G7会合で各国代表と議論を進める考えを強調した。
この日の会議についても
「多様性が尊重される社会が実現されるきっかけになることに期待している」と訴えた。
5月の「G7栃木県・日光こども未来サミット」に参加した中高生たちは、固定概念の排除や多様性の尊重などを盛り込んだサミット宣言書を「思い込みにとらわれず、広い視野で考え行動します」と小倉大臣に提出。こどもサミットを振り返りながら、「男女共同参画という言葉に敏感になった」「宣言書では、女性や子どもに対する固定概念を壊す工夫をした」などと意見交換した。(石原剛文