ヒカリエ隣に23階建て複合施設「渋谷アクシュ」24年度開業、駅東口エリアの要に

川又 英紀

 

日経クロステック

 

ヒカリエ隣に23階建て複合施設「渋谷アクシュ」24年度開業、駅東口エリアの要に | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)

 

 

渋谷二丁目17地区市街地再開発組合とその参加組合員である東急は2023年5月30日、渋谷駅東口エリアで計画する渋谷2丁目17地区第1種市街地再開発事業の複合ビル名を「渋谷アクシュ(SHIBUYA AXSH)」に決定した。竣工は24年5月末、開業は24年度上期を予定している。

24年度上期に「渋谷アクシュ(SHIBUYA AXSH)」が開業(出所:渋谷二丁目17地区市街地再開発組合、東急)

24年度上期に「渋谷アクシュ(SHIBUYA AXSH)」が開業(出所:渋谷二丁目17地区市街地再開発組合、東急)

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渋谷アクシュの完成イメージ(出所:渋谷二丁目17地区市街地再開発組合、東急)

渋谷アクシュの完成イメージ(出所:渋谷二丁目17地区市街地再開発組合、東急)

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 渋谷アクシュは、地下4階・地上23階建てで、高さは約120m。地上1~4階が商業施設、5~23階がオフィスになる。地下は駐車場だ。

 駅近のオフィスは、総賃貸面積が2万4950m2、基準階面積が約1325m2。23階には一部のテナントが利用できる屋上スペースを併設する。

 環境性能としては、建物全体で21年にZEB Oriented(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング・オリエンテッド)認証を取得済み。さらにオフィスフロアは、上位のZEB Ready認証も23年2月に取得した。渋谷エリアの超高層ビルでは、ZEB Ready認証取得の第1号案件になった。

フロア構成。低層部に商業施設、高層部にオフィスを設ける(出所:渋谷二丁目17地区市街地再開発組合、東急)

フロア構成。低層部に商業施設、高層部にオフィスを設ける(出所:渋谷二丁目17地区市街地再開発組合、東急)

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 場所は渋谷駅と直結している複合施設「渋谷ヒカリエ」の隣接地で、敷地面積が約3460m2、延べ面積が約4万4500m2。完成後には渋谷アクシュと渋谷ヒカリエが2階レベルで、歩行者デッキがつながる。

渋谷アクシュは渋谷ヒカリエに隣接する(出所:渋谷二丁目17地区市街地再開発組合、東急)

渋谷アクシュは渋谷ヒカリエに隣接する(出所:渋谷二丁目17地区市街地再開発組合、東急)

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渋谷アクシュと渋谷ヒカリエを歩行者デッキで結ぶ(出所:渋谷二丁目17地区市街地再開発組合、東急)

渋谷アクシュと渋谷ヒカリエを歩行者デッキで結ぶ(出所:渋谷二丁目17地区市街地再開発組合、東急)

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渋谷ヒカリエ側から見た、建設中の渋谷アクシュ(写真:日経クロステック)

渋谷ヒカリエ側から見た、建設中の渋谷アクシュ(写真:日経クロステック)

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歩行者デッキができる両棟間の道。デッキは2階レベルで接続(写真:日経クロステック)

歩行者デッキができる両棟間の道。デッキは2階レベルで接続(写真:日経クロステック)

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 事業者である渋谷二丁目17地区市街地再開発組合は、塩野義製薬と南塚産業(東京・渋谷)、NANZUKA(東京・渋谷)、東宝、太陽生命保険、東急で構成する。設計者は、東急設計コンサルタント・三菱地所設計・パシフィックコンサルタンツによる渋谷二丁目17地区設計JV、施工者は竹中工務店だ。

 渋谷アクシュは、渋谷駅から青山方面に続く渋谷駅東口エリアに位置する。坂道の中腹にあり、周囲を宮益坂や明治通り、青山通り(国道246号)に囲まれている。そこで坂の高低差を解消する縦動線を整備し、隣接街区と接続する横の歩行者デッキも設ける。歩行者動線に沿って店舗や広場を配置し、回遊性を高める。

渋谷アクシュの低層部のイメージ。周辺の建物を歩行者デッキでつなぐための要となり、歩行者動線沿いに店舗を配置する(出所:渋谷二丁目17地区市街地再開発組合、東急)

渋谷アクシュの低層部のイメージ。周辺の建物を歩行者デッキでつなぐための要となり、歩行者動線沿いに店舗を配置する(出所:渋谷二丁目17地区市街地再開発組合、東急)

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 渋谷駅東口エリアは急な坂道が多く、人が集まれる空間は限られていた。そのため渋谷の他エリアに比べると、にぎわいが少なめだ。そこで渋谷ヒカリエから渋谷アクシュ、さらにはその先で再開発が計画されている「渋谷2丁目西地区」や既存の「渋谷クロスタワー」へのアクセスを容易にする。宮益坂に連なる路面店などとも行き来をしやすくし、その先の青山通りを抜けて青山方面にも人の流れを促す